マリシャスクレーム ‐MALICIOUS CLAIM‐ (メディアワークス文庫 は 1-1)
- アスキー・メディアワークス (2010年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048686617
作品紹介・あらすじ
消費者意識が高まる中、それに付け込んだ非人間的かつ悪質なクレーマー-IPBCの存在が企業の倒産リスクを高めるまで問題化していた。これに対抗すべく起ち上げられたのがエマージェンシーカスタマーセンターである。センターには鼓膜を突き抜ける怨嗟の声が渦巻く。それに微動だにしない青年がいる。榊原常光、唯一の対IPBCのプロフェッショナル。狡猾かつ理不尽な相手に、それ以上に狡猾にそして冷酷に追い詰めていく常光。だが、今までにない異常な相手が現れ-。
感想・レビュー・書評
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自分もクレーム対応の
仕事をしていたので。
こんな風に
自分の言いたい事を
言えるのならいいんですが...
まあ面白かったです詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
悪質クレーマー対サポートセンターの攻防を軸に描かれた作品。
小説はいえ、クレーマーの言葉を読むのは不愉快なんじゃないかなと思って、一度は買うのをやめたけど結局買ってみた本です。結果としては、実録風ではなく、ちゃんと小説になっているので、普通に読めました。
構成的にはややもったいないかなと感じました。主人公と父親の確執とか、主人公の部下たちと周りの人たち、魅力的な設定はいっぱいあるのに、どれももう一つ生かされてなかった感じがします。
次回作があったら、もう少しそれぞれの要素を掘り下げて欲しいです。 -
プロット、設定は凄い面白い!現実的にいっぱいこの
社会にあるであろう「クレーム」。それも常軌を逸した
ハードなクレームが人や企業を追い込んでいく...ってのは
かなりリアルで怖い。自分も以前小売店での接客勤務だった
時もなかなかのクレーマーがいた事を思い出しました。
今作に登場するようなアッチ系の人も少なからずいましたしw。
と、非常に面白く、いい設定なのですが、いかんせん
ストーリー展開と人物描写が...甘すぎます。主人公の
榊原の心情やその周囲の人間がほとんど見えてこない。
前半にいいキャラもいたのに、殆ど出番ナシ。
もう少しシンプルな設定にして、悪質クレーマーとの
言葉と心理駆け引きを主とした頭脳戦をメインにしたり、
このカスタマーセンター全員が絡むような、明確な
対決の構図にした方が...好みでした...残念。
面白いのに、凄く惜しいっ。 -
夫はセールス電話に冷たい対応をとるタイプで
相手から恨みを買ったら嫌だなと、
密かに心配したりしてましたが、
この話を読んで少々気持ちが変わりました。
もしも、相手が悪意ある人間だったら、
どんな対応も完璧ではありえない。
よって、冷たかろうが、温情たっぷりだろうが、
自分自身の立ち位置をしっかりした上で
対応していくしかなさそうですね。
プロローグは緊張感を持って読ませて頂きましたが、
第1章以降の語調が10代向けの読み物のようで
なじみにくかったです。
ライトノベル、携帯小説の類を読んだことありませんが、
似通ったのりなのでしょうか?
小文字表記が多くて、罵声部分を読むのに疲れました。 -
2010年07月01日 読了。
悪質クレーマーvs「お客様サービスセンター」精鋭部隊の戦いを描いた珍しい作品。
どうやらこれが処女作のようで、発展途上なのかな。あまり文章が読みやすくない印象。発想はおもしろいだけに、そこのギャップが残念。 -
軽く読めた。題材はとても面白いと思うが、肝心のクレーマーvs主人公がいまいちスッキリしない。「地獄を見せてやる」という割に、あんまりやっつけられていないような。こちら側がかなり執拗に苦しめられた分、思いっきりやり返してほしいのに反撃が割に合ってないように感じるので、爽快感がない。
あと無駄にヒロインキャラが多すぎ。
多様なメンバーがそれぞれのやり口でクレーマーを撃退してところが一番楽しかった。 -
10冊くらいまとめ買いする中に1冊くらい失敗があっても良いかなと思って購入したけど予想外に面白かった。
実際のクレーマー対応はこんなスッキリはしないだろうが、だからこそ痛快に読めた。
さて、続編を買いに行こう。それが期待外れならどこに文句を言おうかな。 -
面白かったのだけど、クレーム読みながら気分悪くなっちゃって・・・・。こんな思い毎日してたら持たないわ私。窓口でもこーゆー訳わかんない人いたなあと思い出しながら、理不尽だったよなあと。頭下がります。そして今後の参考にもさせていただきたいです。できることなら使わずに過ごしたいですが。
そして続きが気になるのでした。 -
クレーマー対応小説
記憶力が全て -
オペレーター個人を徹底的に攻撃する、「非人間的異常性悪質クレーマー(IPBC)」と、これに対抗する少数精鋭のコールセンターとの戦いを描いた新感覚サスペンス。電話を通した駆け引きだけでこれだけ緊張感があるのは、クレームに負けて回復不能なまでにダメージを負ったオペレーターたちの生々しい姿が書かれているからだと思います。ストーリー展開は、最後の最後までもつれる意外な展開で、正直やられました。自分にはこの仕事は無理だなあと、あらためて感じました。