チューイングガム

著者 :
  • KADOKAWA
3.43
  • (35)
  • (31)
  • (133)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 378
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048726153

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一言で言うと…精神的にエロいが、恋している人の純粋な文章。

    男女の恋愛というのは、永遠も保障もないから、適当にあしらっていた。
    が、本当に好きだという人を目の前にすると、永遠も理想も見返りすら求めなくなる。

    ただただ、相手に幸せになってもらいたいという気持ちのみ。

    要は恋愛も結婚も、いいぞ~っていう感じかな~。

    情熱的で完成された究極の恋愛話。

    が、個人的には言葉一つ一つがロマンチックすぎてむず痒い)^o^(

  • う~ん、感動しました。落涙ポイント満載の小説、素敵です。
    こんなふうに愛し、愛されたいと思っていた形そのもの。
    これがわかる方と語り合いたい気分。 (2011年7月13日)

    再読、やっぱりいい! (2012年6月6日)

  • ああ~~~~~~~~”女~~~”って感じ…そうそう、そうだったよ…。

  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載。

  • 2人の男女が出会い、付き合い、結婚するまでを手紙のやりとりのような語り口で進んでいくお話。
    登場人物(ココとルーファス)のきもちが純粋に素直に書かれていて愛に満ちている。愛の吐露が多く、ことばがとても濃い。
    お互いを自分のからだの一部に思うほど愛し合っているふたりを見て、依存しすぎているとか、幻想だとか思う反面、依存しない関係って果たして関係してると言えるだろうかと思わせた。「自分専用のブランケットのように思える程、ひとりの男をいつくしんだこともない女なんかに色恋の真実など見える筈ないのだ」ということばが胸に来る。この小説に描かれているのは、真実だ。そういうふうに思わせる力を感じた。山田詠美の小説は、いつも読み終わるのが惜しい。この、濃くて純粋なことばたちにずっと包まれていたい。

  • 愛って何?そんな本。
    女性と男性の視点が交互に描かれながら、二人が恋に落ち、結婚するまで、を描く。
    お互いはお互いの一部であるという事が愛なのだ、というメッセージ。

  • I belong to you.
    この言葉がとっても好き。
    あなたに属している。片手がいつもつながっている。
    なんて素敵な関係なんだろう。
    自分の両手で何かをしてあげるのではなく、相手の両手で何かしてもらうのではなく。片手同士がつながっている関係。
    お互いがお互いを愛していて。どちらとも、全然押し付けてなんかなくて。自分が愛したいから愛している。このスタンスが、お互いに見返りを求めないところが、素敵だなと。

    ココとルーファスがお互いに飽きずに、ずっと新鮮な気持ちでいられるのは、お互いがお互いを磨くことを忘れないからだ。常に変化し続けられる二人。大切なものを大切にしている。大切なものを大切にするために、いらないものを捨てていく。本当に大切なものを抱えて生きていく。大切なものを大切にするために、自分を磨くことを怠らない。それも、自分が相手を喜ばせたいから、愛したいから、磨くのである。

    自分のことよりも大切に想えるひとに出逢えることは本当に幸せな事だと思う。わたしは、ココとルーファスが当たり前のことを当たり前と思わないところが好き。感謝する心を忘れていない。出逢わせてくれてありがとう。食器を洗ってくれてありがとう。屋根の修理をしてくれてありがとう。求めるんじゃなくて、与えようとする二人が素敵。

    余裕がなくなるとついついしてもらっていることに感謝する心を忘れてしまう。当たり前になってしまう。相手が自分に与えてくれていることなんて、当たり前じゃないのに。たくさんのこと、してもらっているのに。足りない足りないと言って、求めてしまう。気をつけたいなって思った。感謝のきもち。

  • とにかく、濃い。
    愛するということがぐっと詰まっている本。

    やっぱり、山田詠美さんの本には恋愛観を変えられたり、確認させられたりする。

    濃厚で、読んだあとすこし疲れてしまうくらいだけれど、愛することについていろいろ考えさせてくれてためになった。

  • 夫婦がそれぞれの視点から交互に過去を振り返って語り合うような構成。共感できる点が多く、頷きながら、ニヤニヤしながら一気に読了。

  • こんなふうにだれかをあいすることができるなら...

全42件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田詠美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×