されど卑しき道を

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048728669

感想・レビュー・書評

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  • 小気味よい読後感。
    その背景も過去も曖昧で、名前すら定かではないのに、どの男たちもスマートでカッコイイのだ。一癖も二癖もある連中ばかりなのに。余計なものが削ぎ落とされたゆえの鋭利な存在感!

    ピアノで月の砂漠を弾く若き組長、湖畔のホテルでラムトニックを飲みながらバスの待ち人を待つ謎の男、自分を育ててくれた刑事の背任を探る監察官、問題を起こした子飼いの徒弟をけじめをつけるために追うやくざの幹部。
    「イイ男」だけれど、皆どこかに痛々しさを潜めて、周りを透徹した眼差しで見ている。
    そのごくごく短い一遍を読むだけで、男たちの人生が透けて見えるような、乾いて深い文章に病みつきになりそう。

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