- Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048732871
感想・レビュー・書評
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選挙屋として誇りと執念を感じた。
素人から見れば、選挙なんて、投票所に行って何となく票を入れる行為でしかない。
この本を読むと、選挙の裏側の醜さ、卑劣な駆け引きなど、素人では、思いもよらない光景を想像することができる。
事前の票の読み方や街宣した時の聴衆者の顔色や仕草などでの、人気のバロメーターの読み方など。
これを読むと選挙の見方が変わりそうだと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
政治に対して素人のような人間にとっては、立候補者に対して持つイメージは案外大きい。
嫌だな・・・と思うところがあればその人には投票したくなくなる。
それがちょっとしたことであっても、だ。
遊馬のとった手段が果たして現実味のあるものなのか。
選挙の裏側に、いくらなんでもあそこまで真っ黒なものが隠されているとは思いたくない。
そう思う反面、もしかしたら実際にもあるのかも・・・と思ってしまうリアルさがあった。
選挙にそれほど詳しくない人間でも、物語の中に描かれる人間模様の面白さには惹かれる部分がある。
たかが選挙、されど選挙。
勝つことだけがすべての世界で生きていく遊馬のような人間の、どこか歪な暗いけれど強烈な執念の焔を突きつけられたように感じた物語だった。 -
2009/10/08
前回の衆議院議員選挙に少しだけ携わった経験と照らし合わせながら読了。内容の生々しさに惹かれ、どっぷりはまることができた。
小説ではあるが、明らかにノンフィクション味を帯びていて、思わず著者の身を思わずにはいられない。幸か不幸か、著者の方はもう亡くなっているようだ。
意識として、大多数の人には関係の無い“選挙”。その裏側を見ることができる作品。 -
一番気の毒なのは星村兄かと思われ。
フィクションと謳われてはいても
作者の経歴見るとついホントに思えてしまう。