The S.O.U.P

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733151

感想・レビュー・書評

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  • ネットの知識を得るために中盤まで我慢して読んだけど挫折。そもそもネットの世界が現実世界と同等なんてあり得ない。

  • 読んだ当時は、インターネットが普及し始めたぐらいで。読み終えても、面白い話なのかどうかわからず。当時見かけたネトゲの怪しいイメージに照らし合わせて読んでた。
    今考えるとかなり先読みして書かれてたのかも

    そして、何故か数年おきにこと物語を思い出してネットでこの本のことを検索している自分がいる。

  • 「ゲド戦記」が読み返したくなりました。「指輪物語」も。
    ネット関係の話は何処までついていけるか自信がないからのめり込めないかなぁと心配していたのだけれど、随所に散りばめられた伏線に自然に感嘆したし、それだけ引きこまれました。
    あまりネットに詳しくない私でもきちんと納得し、理解できるだけの説明と、丁寧な話の運びが基本にあって、意外と読みやすいのです。

    自分が創り出した新しい世界にリアルを捨てて移住すること、それはある意味でもの凄く魅力的だ。
    コンピュータが創り出すヴァーチャルとその未知性を突き詰めて考えることは、神と人の存在を考えることに似ている。だって、この世界がコンピュータの創り出したヴァーチャルな世界ではないと、誰が断定できる?
    ヴァーチャルとリアルの観念を分けるのは、あまりにも不確かな境界。自分の生きている世界がヴァーチャルであるかリアルであるかなんて、本当は誰にも分からない。

  • 「The S.O.U.P.」(川端裕人)読み終わりました。ITリテラシーの低い私には難解な部分もありますが、サイバースペースにおける生命体やテロや人工知能等で盛り上がっていく。わたし的にはウイリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」よりははるかに面白かったと思う。

  • かなりおもしろかった。発行が2001年なので、セカンドライフ登場前、インターネットでは「あやしいわーるど」あたりが収束しつつあるころかな。「厨房」だとかなんかと言ってた頃。すでに仮想社会や、インターネット網のあり方まで話が広がっている。この作者勉強家ですね。どこかで聞いたことをそのまま列記するような作者も多いですが、きちんと自分で消化して書いている。タイトルのつけ方も妙。他にも読んでみよう。

  • こんばんは。リアルとバーチャルについて考えさせられました。
    リスク・テイカーに続いて川端裕人さんの作品です。

    生活の一部になったネット世界について改めて考えさせられます。
    結構丁寧に解説があるので、多少PCを使える人なら難なく読めるでしょう。

    この中ではハッカーとクラッカーという言葉が使われていて
    ハッカーは持っている技術を人に役に立つほうに用い
    クラッカーは世間で言われているハッカーのことで
    HPを勝手に書き換えたり、情報を盗み出したりする人達のことらしいです。

    気になってはいたけれど、良くわからなかったアバターというものについて
    ちょっと分かったような気がするし、読んで良かった本でした。

    固有名詞はもちろん言葉に関してあいまいな認識があってはまずいなと
    考えさせられました。

    最近、言葉について少し気になることがあります。
    それは言葉ってものは領域が広いものがあって
    その領域の認識の違いによってミスコミュニケーションが
    起こるのではないでしょうか。

    だから、一番良いのは話すときにお互いの前提つまり
    言葉に対する認識を確認しつつ、コミュニケーションを取る。

    そのためには楽な言葉を使わないのがベスト。
    前スピーチで聞いたように愛国心が相手を下げる愛国心と自分を高める愛国心
    が存在するのが良い例。

    前、サークルでちょっとやってたけど
    カタカナ語を使わないとか「何か」っていう言葉を使わないとか良い訓練なのかも。
    パソコンは個人用情報端末とか言い方を考えるのが面白かった。

    ただし、未だ思いついていないのがインターネットについて。
    インターネットってどうやって訳すのだろう。

  • 2008.10.18
    今まで読んだ川端さんの作品とは、全然違いました。
    とはいっても、こちらのほうが以前に書かれていたのかな。

    おもしろかったです。
    お恥ずかしいですが、クラッカーという言葉も知らなかったです。
    オンラインRPGって、昔からあったんですか?

  • 2001年読了

  • サイバーテロとネットゲームを組合せ、するするとストーリーがすすんでいく。途中で散文詩のように内容が抽象的になったが、最後まで読ませた。いろいろな意味で、PCの知識があると興味深く読めそう。

  • わたくし、ネットに繋がっている時間は長いのですが(という程ではないか?)、その仕組みや技術的な知識はほとんど持ち合わせていないライトユーザーです。セキュリティ面には気を使っているつもりですが、ウィルス対策には無頓着だし、何よりオンラインゲームに関しては全くの未経験者。それでもこの小説世界に引き込まれたのは、私がネット生活を送る中で感じたあれこれが、上手く文章化されているせいかもしれません。
    ネットの世界では、リスク覚悟で相手を信用するしかない局面も多いし、それ故にリアルな世界よりもお互いに深く知り合えたりする。逆に居心地の良かった空間が、新しく現れた誰かによって変革されてしまうこともある。だからこそ、コミュニティ重視のサイトより、他人に影響されない個人サイトが増えたのかも。って話がそれた。
    誰かと繋がっている限り、ネットの世界においても、リアルな世界と同様、それなりの人間関係は生まれるわけで、つまりは現実世界を否定して(ひきこもって)、ネットの世界に逃げ込んでも、結局はリアルな自分と向き合わなくてはいけないというロジック。

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著者プロフィール

1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。日本テレビ勤務中、1995年『クジラを捕って、考えた』でノンフィクション作家としてデビュー。退社後、1998年『夏のロケット』で小説家デビュー。小説に『せちやん 星を聴く人』『銀河のワールドカップ』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『雲の王』『12月の夏休み』など。ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン、日本人と出会う』『イルカと泳ぎ、イルカを食べる』など、著書多数。現在、ナショナル ジオグラフィック日本版および日経ビジネスオンラインのウェブサイトで「・研究室・に行ってみた。」を連載中。

「2020年 『「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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