- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739078
感想・レビュー・書評
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☤~高齢者懲兵制度~☤
○年・○月より
70歳以上の全国民に兵役義務を課す。
召集令状は「お迎え」と呼ぶ。
従う老人、暴れる老人。
一方、路上生活をする孤児、
進学や夢を諦める子ども、増大。
果たして、国の貧しさは
老人の増加に比例するのか。
そう遠くない問題なのか。
オチがあまりにもせつなすぎる。
しかも今日は、敬老の日。 -
筒井康隆『銀嶺の果てに』のようなものを予想しながら読んだら、違った。収録3作品とものっけから不幸だった人達が更に不幸になる話。帯には「黒い笑いと切なさに満ちた」との謳い文句。黒さと切なさは素晴らしいものがありましたが・・・笑っていいのかこれは。短編ながら構成が非常に面白くよく出来ていて文章も世界観の構築も上手く、すごい作家です。ただし自分の体調や心の状態が悪いときに読むには要注意かも。
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「熱帯夜」「あげくの果て」「最後の言い訳」の三篇。
以前読んだ「鼻」が予想以上に面白かったので。
この人のホラーは、話ごとに一風変わった設定が用意されていて、それが現代社会を暗に皮肉ったようなブラックユーモアに溢れていて面白い。
「最後の言い訳」のラストの黒さったらもう…たまらないです。
警察もののミステリーも書かれてるそうですが、自分は警察ミステリーがあまり得意でないのでもっとホラー書いてほしいなぁ。今後に期待!
ハードカバー版は表紙が気持ち悪すぎたのか文庫になるにあたり表紙絵と表題が変わった模様ですね。正直この表紙が一番キツい。 -
現代劇から近未来の話が三編収録されているが、いずれも悪夢のような世界観である。残念ながら恐怖はというとそこまで怖くはなく、真に迫るものがなかった。
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これが格差社会の末路なのか!? 貧困大国となった日本の、恐るべき高齢者排除計画。それぞれの理由を抱え、もがく人々に救いはあるのか。鮮やかに世界を反転させ、人を狂気へと誘う3つの物語を収録。
これまで私が読んできたどの作品も「読ませる力」のある曽根圭介だけに期待して読み始めたが、近未来を舞台にしたアイロニー溢れるこの手の作品は他の作者でも読んだことがあって、個性を感じなかった。
(Ⅽ) -
ホラーと言うより不条理。賢者の贈り物みたいな感じでした。面白かったのでまたこの作家さん探してみよう。
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以前読んだ「鼻」で気になったのでこの著者の2冊目。ちょっと描写がドギツイところがあるが中々面白い。3篇あるのだが「最後の言い訳」のラストは思わず「あぁぁぁ・・・」と声に出したくなるほど衝撃的だった。作者の術中にまんまとハマったのかもしれないが後味悪い・・・。やられたという感じ。