- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739290
感想・レビュー・書評
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怖かった、面白い
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怖かった
まさかのホラー
非現実的なホラーではないけど、現実と想像の境目が曖昧になっていく感じ、ほんとうにこわい -
ホラー系の短編集。
普通に面白かったし、表題の「ふちなしのかがみ」なんかはかなり引き込まれたけど、辻村さんの他の小説に比べるとうーん…
ただし最後のお話「八月の天変地異」は辻村深月の真骨頂!
思春期の人間関係のもどかしさの表現はさすがです。その中で不思議な非現実が交わっていく感じがたまらない!
ラストは切なくて電車の中でうっかり泣きそうになりました笑
読み終わったあとはなんだかふんわりいい気分でした。
いいものを読んだって感じ。 -
思ったより怖くなくて、でもおもしろかった。特に「踊り場の花子」が最高。悪人を追い詰めていく花子さんは痛快。
「ふちなしのかがみ」は怖かった。何が現実で何が幻想なのか、だんだんわからなくなってくる感じがじわじわと怖い。 -
辻村深月さんの『ふちなしのかがみ』
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表題を含む5つの短編集。ホラーとまではいかないけれど、背筋がゾクッとするお話も。この季節に出会うべくして出会った本かな。
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本筋とは関係ないけど、アルプスの少女ハイジのオープニングでこいでるブランコのスピードが時速60キロを超えてるとはね。 -
『踊り場の花子』はとにかく引き込まれてハラハラしながら読んだ。『ブランコをこぐ足』『おとうさん、したいがあるよ』はちょっと意味がわからず…なので詳細を検索したら、うっかり『ふちなしのかがみ』のネタバレを読んでしまってがっかり。ラストの『八月の天変地異』はちょっと王道?
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ホラーの短編集です。夢か現実か。その境界があいまいな世界に、なんとなく居心地の悪さを感じます。ホラーではありますが、ただ怖がらせるだけではなく、登場人物の細かい心情が表現されていると思います。一番良かったのは「八月の天変地異」。気味が悪いし意味が分からなかったのは「おとうさん、したいがあるよ」でした。
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学校の怪談、七不思議、都市伝説。小さい頃、恐怖を感じながらも友達とよく話題にしていたのを思い出した。
そんな事ある訳ないなんて思いつつもどこかで信じている自分もいて、現実と異次元とのあやふやな世界に浸っていた気がする。
そんな子供特有のピュアで残酷な世界。眠っていた記憶が引き出されて懐かしさで少し胸が痛くなった。
踊り場の花子は「あ、これ世にも奇妙な物語で観たのと同じだ」と思ったらこれが原作だったみたい。あの時も引き込まれてテレビ観てたけど、やっぱり良く出来てるな〜と思った。でもホラーが苦手な私にはやっぱり怖い…。結末は分かっているのに心臓がドッキンドッキン。
ブランコをこぐ足が特に好きだった。この話はいろんな解釈ができて一番謎。登場人物の子供たちは誰かに向かって喋っているんだけど、誰かが不明。亡くなった少女はただの事故死だったのか、それとも見えない何かによるものなのか。
それに、冒頭とラストに出てくるアルプスの少女ハイジの歌がとても効果的で、なんとも言えない余韻を残す。秀逸です。
踊り場の花子/ブランコをこぐ足/おとうさん、したいがあるよ/ふちなしのかがみ/八月の天変地異