わくらば追慕抄

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739375

感想・レビュー・書評

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  • 人やものを見たり触ったりすることで、その人の過去が見えてしまう、言うなればサイコメトリーの能力を持った儚く美しい姉を持った、妹の回想譚。
    サイコメトリー自体は目新しくもないが、時代背景が変わることで、人が背負うものや、歴史も違い、また新しい印象を持った。
    「わくらば日記」という作品の続編らしいが、一作目があるとは知らず読んでしまったため、多少設定で知らないことがあるのかもしれない。

    食パンを売っているおじさんの背負う人生が、哀しいが、きっと当時はあってしかるべきだったろう普通の人の過去だろう。

  • 『わくらば日記』の続編。
    薔薇姫なる怪しい人物が出てきてよりミステリー度が増してきた。
    前作よりも面白い。
    続きが早く出ないかな。

  • 人や物の「記憶」を読み取れるという不思議な力をもった姉の鈴音と、お転婆で姉想いの妹ワッコ。固い絆で結ばれた二人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪―その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられて…。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く、昭和事件簿「わくらば」シリーズ第2弾(「BOOK」データベースより)

    「わくらば日記」の続編ですね。
    これ、シリーズ化するのかぁ。
    割と第一作目の完成度が高かったので、あれで終わっててもよかったけどな。
    どうも一作目と比べると、それぞれのエピソードに力がないような気がしました。
    鈴音の過去を知っていると匂わせる謎の女性〈薔薇姫〉こと吹雪の存在も中途半端。(しかも薔薇姫って・・・、なんちゅうネーミングだ)
    昭和の香りを楽しめるところと、姉妹を取り巻く人々の善良さに思わず微笑んでしまうところはよかったです。
    三作目に期待します。

  • わくらば日記の続編。。
    新しい登場人物も増え、まだ続くのかな?
    薔薇姫との関係は??

    「人間万事塞翁が馬」のくだりは、考えさせられました。。。

  •  わくらば日記の続編。鈴音さんも成長し、妹、和歌子さんも高校生に。 見えない力を持ったゆえに、自分の存在意義を探し続ける鈴音さんをみていると、時々とても苦しくなってしまう。 がってんしょうちのすけ って言葉も涙が出てしまう。 でもそんな風に思うのはわたくしの思い上がりだろう。鈴音さんは強く強くなってゆくのだ。 新しい登場人物も増え、お話しはまだ続くようです。

  • モノの過去が視える少女の話。確実にその能力が生命を削っているだろうことは話から伝わってくるのに、それを利用しようとする妹友達警察の存在がいけすかなかった。鈴音の意思というけど、正直まだ子供の年齢だった彼女が安易に人助けを選んだようにも思えて悲しい。
    吹雪と過去話は思わせぶりで終了で残念。違う話があるのかな?

    もの悲しく切なくなる話。

  • 記憶が見える/姉妹

  • わくらば日記の続編。
    時代設定がやや古いのだが、登場人物たちの言葉遣いや生活が鮮やかに目に浮かぶ。
    物語としての完成度はかなり高く、世界観が好き。

  • まだ続くのですね?

  • 大好きな「わくらば日記」の続編。時代設定がたまらなく好き。新たに薔薇姫なる登場人物も出てきたし、まだお父さんの秘密(?)もわからないので続編があることを希望します。

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著者プロフィール

朱川湊人
昭和38年1月7日生まれ。出版社勤務をへて著述業。平成14年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞。15年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞。17年大阪の少年を主人公にした短編集「花まんま」で直木賞を受賞。大阪出身。慶大卒。作品はほかに「都市伝説セピア」「さよならの空」「いっぺんさん」など多数。

「2021年 『時間色のリリィ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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