ヤングアダルト パパ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740401

感想・レビュー・書評

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  • 赤ちゃん描写が上手い=大変さが甦ってくる。でも淡々と愛情持って育児する静男クンのアダルトさ。反面、たまらずみせる涙の場面。14才って若過ぎ…。
    周りの人物もそれぞれで。ラスト、じんわり泣けた~。

  • 中学生パパの奮闘記。

    この年で子持ちって、大変だなぁ。中学生でも子供が作れちゃうんだと思うとムーン。。な気分。

    ほのぼのとした雰囲気が重さを感じさせないけど、事実は重いなぁ。

  • 2011/09/08 力の入り過ぎない、でもたまにずんと沁みる文章。一文の長さと読点の位置、漢字とかなの使い分けがちょうど合うみたい。

  • 静男がここまでユーサクに愛情を注ぐのは、自分が親の愛に飢えてることの裏返しなんだろうな。息子が14歳にして父親になったというのに、父親も母親も他人に言われるまでまったく気にしてないようだし、お相手の花音に至っては何を考えてるんだろ、と呆れるばかり。10歳も年下の子供を誘惑するのもだけど、せめて避妊ぐらいしとけよ。妊娠して出産してそれであとよろしくね、しかもそれが始めてじゃないなんて。そういう人も世の中にはいるのかね。いるんだろうね。
    それにしても静男は中学二年生にしては大人だと思うけれど、大人にならざるを得ない環境にいるからなんだろうね。だけどどんなに一生懸命でもやっぱり子供だなあと現実的に考えてしまう。「自分の家族だから」とユーサクを大事にする気持ちはいいけれど、じゃあ現実問題として生活費はどうするんだというかそういう考えはないものね。まあファンタジーと思って読めばいいのかな。

  • シズの「子供と一緒にいたい、離れたくない」っていうまっすぐな想いは眩しいくらい。でも、これはありえない話なの??いい年して身勝手な親、しっかりせざるを得ない子供、自分のことしか考えられない女。リアルにある話だ。こんなにうまく事は運ばないだろうけど。

  •  14才の男の子・静男と五ヶ月の赤ちゃん・優作。夏休みの終わりの数日と香音さんとの日々が交互に描かれている。香音さんは失踪。静男の両親は離婚していて、父は留守がち、母は再婚。優作を預かってくれる保育所を探すが、なかなか見つからない・・・。中学生だけれども、静男の両親や香音さんより、静男はりっぱに「親」だなと感じた。しょうもない大人ばかりの中で、協力してくれる友人(岸本、真壁、楠)や晴子先生の存在が心を暖かくする。

  • ラストご都合主義に終わるかと予想してたけどそうならなかったのが良かった。

    赤ちゃんの泣き声、凝り過ぎて読みづらいからなくても良いのに。

  • 中学生パパの危なっかしいけど、愛情あふれる子育てっぷりに心が温まります。対照的な無責任ママにムカつくけど、それも受け入れちゃってる主人公が大人より大人。

  • 読みやすい

    若いのにとってもしっかりした「とうさま」です
    子供にこれだけ愛情が注げるなんて
    14歳と言えども立派に彼は父親です

  • 世の中には色々な形の家族がある。こうでなければという決まりはないはずだ。そして、そこに暮らす人達の幸せも一様ではない。この作品の主人公は、両親の身勝手さに振り回され決して恵まれた環境にあるとは言えないにも関わらず、強く逞しく生きている。何故なら中学生にして、父親でもあるからだ。世間の常識や倫理とは別に、純粋に子どもを愛しいと思う気持ちが随所に描かれる。読み進める程にどんどん切なさが増してしまう。先の事を考えれば不安や悩みの方が大きい筈。しかし、子どもといる時間を何よりも大切にする彼はとても幸せに思える。父親としての人生はまだ始まったばかりだけれど、これから後の親子がどう成長していくのか、是非続編を読んでみたい。

著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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