at Home

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741361

作品紹介・あらすじ

そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか?ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎さんのエッセイで、すごく好きで新作を心待ちにしている作家さんとして挙げられていたことから本多さんを知りました。

    私にとってはこれが初本多さんです。
    まず、最初の「at Home」で完全にやられた。詐欺師に空き巣に偽造屋、イビツすぎるけど確かにある、家族の絆。

    圧倒され、魅了され、憑かれたようにページを捲れば、次の「日曜日のヤドカリ」の敬語親子が可愛いすぎてキュンとし…

    伊坂さんが好きって言うのが、よく分かります。イビツでも、血の繋がりがなくても、お互いを思い合う気持ちさえあればこんなにもあたたかい。

    他の作品も読んでみたくなります。

  • 久しぶりに触れたけど
    やっぱり本多さんの作品が好きだ!と再確認。

    “家族”をテーマとした4つの短編集。
    どれもこれも陳腐なありきたりな家庭ではなく、ちょっとワケありの家族が主人公。
    そんな中にも家族の温かさ、優しさが溢れていてしんみりと胸を打たれた。

    お気に入りは最後の「共犯者たち」

    家族は共犯者、ってなんと素敵なんだろう

  • 日常では見過ごされがちな家族の素晴らしさが、いびつな家族を描くことによって浮かび上がってくる良作。

  • ① この本を選んだ理由

    図書館でサクッと読める本を探して手にしました。
    「帰るべき場所」という、キーワードに惹かれて。


    ②あらすじ 

    ・at home
    詐欺師と窃盗が収入である家族の話。

    ・日曜日のヤドカリ
    子どものいる真澄さんと結婚した主人公。
    その家族3人の話。

    ・リバイバル
    借金返済のためだけに生きる主人公に訪れた急展開の生活の話。

    ・共犯者たち
    平凡そうにいきていた主人公の変わった家族の話。


    ③心に残ったこと
    とくにない…

    ④感想
    どの話も特徴的で面白い。
    あまり現実的に感じなかったので、涙を流すというよりは、こういう生活もあるのかな、と感じる方が大きかった。


    ⑤登場人物

    ・at home



    明日香
    隆史

    ・日曜日のヤドカリ
    主人公
    真澄
    弥生
    コイズミ父
    コイズミマキオ

    ・リバイバル
    主人公
    昭子
    前田くん
    矢島さん

    ・共犯者たち
    主人公
    志穂


    浩一
    拓真

  • 「村上春樹チルドレンの優等生」と豊崎社長から呼称される本多孝好さん。うん、確かに彼の文体の心地よさに惹かれ、これまでほとんどの作品を読んできてます、私。(#^.^#)

    で、なぜか読み逃していた旧作の「at Home」。
    娘が、文庫を買ったよ、面白かった、と電話で教えてくれたので読んでみたのですが・・・。

    ほぉ~~っ(#^.^#)と驚いたり、嬉しくなったり。
    これまで読んだ作品の中で一番好きみたいです。

    中編が4作。
    どれも“家族”の話なのだけど、それぞれかなりの訳あり家族でした。

    「at Home」…これが一番印象に残ってます。
    主人公は淳坊と呼ばれる“長男”。中卒後、印刷所に勤めながら、実はパソコン絡みのあれこれ偽造に関わっている。父はいわゆる空き巣で、たまに応挙なんて持って帰ったりして淳坊から足がつくから、と怒られている。母、中学生の妹、小学生の弟も、かなりきな臭い一家なのだけど、実は・・・と続く展開が巧いです。

    淳坊はもちろんだけど、小学生の弟(ゲームに熱中する引きこもりかと思いきや、人生への割り切り方&頭の良さが実に面白い。女の子にももてるみたいだし。)がいいんですよ。

    後半、私としてはもうちょっと違う展開でもよかったんじゃないの、と思ったりしたけど、(筋を進めるためにちょっと乱暴な持って行き方だったかな、なんて)それでも楽しく読めました。

    これって、今年の夏に映画化されるんですね。(驚)
    主演が竹之内豊ってあったから、お父さんが彼なのかな。
    映画を観るかどうかは微妙かなぁ。
    お母さんは誰なんだろ。・・・今、検索したら松雪泰子だった。いいかも。(#^.^#)

    その他、
    「 日曜日のヤドカリ」…小学生の娘・弥生さんとその義理の父、二人で過ごす日曜日にモト父親が介入?? 
    同級生を拳固で殴った弥生さんに、それだと自分が怪我をする、今度は肘を使うか、せめて拳固にタオルを巻いてください、と言うお父さんが素敵です。(#^.^#)

    その他は「リバイバル」「共犯者たち」

  • 最近文庫化されていたのを、図書館で発見して借りました。
    家族ものに弱いのだけど、今回は標題作が一家そろって犯罪者の家族だったので、どんな話かと思っていたけれど、母が誘拐されて、父と僕と弟で身を挺して助けに行く(妹には心配をかけないため言わない)、血の繋がらない家族の温かいつながりの話でした。(血がつながっていないことは最後にネタバレ!)
    他の三作も、決して平穏な道を歩いてきたわけではない主人公たちの話で、明るくはなく社会の暗い部分も映し出しているのだけれど、それでもその家族のつながりは、あたたかい。
    この前映画「そして父になる」を観た時も思ったけれど、家族って血だけじゃなくて、時間と相手への思いやりが積み重なってできていくものなのだな、と思った。

  • 家族の絆をテーマにした4つの話。
    どの話に出てくる家族も、離婚してたり血は繋がってなかったりと一般的なスタイルではなくて、時には崩れそうだけども、確かにそこには何かしらの絆がありました。

    後半に行くほど暗めの話だったせいもありますが、前半の話ほど面白かったかな。
    一話目『at Home』はまず設定がエンターテイメント的。この家族の話だけで一冊ほしい(笑)
    二話目『日曜日のヤドカリ』は終始敬語の親子にほっこりでした。

  • 面白いけど、設定にビックリしました。

    元気な時に再読しようと思います。

  • あんな家族が
    こんな家族になるんだねえ
    どれも面白かった
    どれもいいお話だった
    みんないい子だった

  • 何故だか敬遠していた本多孝好作品だったのだが、本作は好きだ。
    家族になる。その言葉の意味を考えさせられる。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99251225

  • 家族にまつわる4篇の物語たち。

    やはり表題作が1番ぐっとしましたね。
    家族というのは面倒だけど一生ついて回るものですから。

    どれもちゃんと救いが見えた気がして、なんともいえない読後感でした。短編なのに物足りない感がなくて、秀逸なお話たちだなぁと思いました。

  • ジーンときた。

  • 図書館で借りたもの。
    そこは人が本当に帰るべき場所なのだろうか?ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。

    短編集なのですぐあっという間に読み終わった。
    伊坂幸太郎のようなウィットに富んでる感じが好き。
    家族にはいろんな形があるんだな。

  • 2019.1.19

  • とっても良かった。「at Home」と「共犯者たち」は特にハラハラしながら読んだ。面白かった。

    血は繋がっていてもいなくても、家族という脆そうで強い絆や、協力プレイの上手さはは本物だった。あとは、どんなことがあってもとにかくおうちに帰ること。それが家族の絆を保ち続けるために必要なんだなぁ。

    この本は各話の親父の「情けないながらもなんだかんだでカッコいいところ」に注目すべきだと思う。

  • 語り口の軽さとテンポの良さですらすら読める本多孝好作品。本書も著者特有のテイストを感じる小品が集められている。表題作の「At Home」が一番面白かった。「日曜日のヤドカリ」も甲乙つけがたい出来だが、「Story Seller 2」で読んでしまっていたので今回は飛ばし読み。

  • 最初の家族の話が一番良かった。

  • 家族がテーマの短編集。

  • 2016.5.14-31
    atHOME、日曜日のやどかり、リバイバル、共犯者たち。家族に纏わる4編。

  • 家族をテーマにした作品が四編。
    どの作品も良かったけど、ありえないような設定の表題作が最も印象的で、そこにある絆やお互いを想う気持ちの強さには胸を打たれます。
    家族の在り方とは様々なんですね。
    考えさせられるものがありました。
    ちょっと出来過ぎかなと思ったりもするのですが、改めて家族の大切さを実感させてくれる一冊として個人的には気に入っています。

  • いろんな家族、ムズムズするような気持ちで読んだ。
    夫はいるけど実家に姉妹しかいなくなって
    時々無性にあの頃が懐かしい。

  • 家族がテーマの短編集。

  • 家族の物語4編。
    特異な人たちとイレギュラーな家族のお話ばかりで共感できる話ではないがエンターティメント性はある。
    男性目線の家族や女性の理想、かっこいい父親を描いている感じ。ちょっと浅い。

  • 父さんは窃盗犯、母さんは結婚詐欺師、僕は偽造専門。
    母さんが同業者に捕まって、家族が団結した日。

    再婚相手の連れ子との二人っきりの日曜日、
    妻の前夫の存在。

    やくざからの借金返済と引き換えに、偽装結婚をもちかけられた短い期間で芽生えた気持ち。
    一度はばらばらになった家族、妹夫婦の危機をみんなで、乗り越える。

    血のつながりに関係なく
    互いを思いやる絆は深い訳あり家族たち。

    映画化されているんだね~。)^o^(

  • 【映像化作品特集】
    資料ID:98100950
    請求記号:913.6||H
    配置場所:工枚特集コーナー

  • なるほど。家族=守りたいもの。心底そう思ったとき、人はいろんなことを考え行動するんだなぁ。深い!

  • 始めて読む作家だが、映画化されるので読んでみた。色々な家族のあり方を描いた4つの短編集だが、かなり特殊な家族ばかりで、短編だけあって掘り下げ方はちょっと薄ぺらい、だが映画化するにはアレンジし放題で都合が良いのかもしれない。モチーフは面白いのだが短編だけあって、すぐ忘れてしまいそうだが、宮部みゆきあたりならすごい長編になりそうな題材ではある。

  • #読了。短編集。世間の常識とは異なる家族を描く。決して順風満帆な家族ではないが、温かさが伝わってくる作品。表題作の「at Home」が一番面白かった。

  • ■ 1582.
    〈読破期間〉
    2015/5/28~2015/6/2

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。‘99年、『MISSING』で単行本デビュー、「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなど高く評価され、脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説を超えた新しい静謐なエンターテインメント作品を上梓、常に読者の圧倒的支持を得ている。その他の作品に『正義のミカタ』『MOMENT』『WILL』『魔術師の視線』『君の隣に』など。『dele』では原案と脚本を担当し、山田孝之と菅田将暉主演でドラマ化された。

「2021年 『チェーン・ポイズン <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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