結論はまた来週

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741781

感想・レビュー・書評

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  • R25のこの連載で、秀実さんを知った。
    本一冊にまとまると、結構なボリューム。

    秀実さんの面白さは、普段わたしたちが見過ごそうと
    していることを掘り下げて考えることかな。
    淡々としていて気張らない、脱力系のユーモア。
    そこが好き。

  • 高橋秀実さんの本を他人に薦める時は『弱くても勝てます』『ご先祖様はどちら様』の2冊にしていたのだが、今後は『結論はまた来週』も加えることにしたい。ただし、これは他の本を読んだ人向けかも知れない。

    脱力感ある文体は著者の他の本とも同じだが、字数制限(たぶん)のせいでテンポが良い。他のノンフィクションを読んだ人なら、ああ、あの本の話ね、と分かるのも楽しい。やや強引にオチを付けている所はエッセイのパロディのようにも感じてしまうのだが、まあそこはご愛嬌。日常の気分転換に本を読みたい人にオススメです。

  •  フリーペーパー「R25」誌に連載されていたコラムの集成。

     面白いと言えば面白いんだけど、原則見開き2頁の分量は、著者には少し短すぎるように感じました。
     字数制限が厳しい分、コンパクトにまとめなければならないのはわかるんですが、それは「ああでもない、こうでもない」と取材を深めれば深めるほど思考のドツボにハマるトホホ感という著者の味を減殺してしまうことになっていて、それがちょっと残念。
     一部のコラムは紋切り型というか、ちょっと教条主義的な説教になっていたりして著者らしくないなぁ、あるいは結論を急がされてる? と感じました。この点については、「若者に向けたメッセージを」みたいなオーダーをした編集部にも問題ありだと思います。

     だけど、それでも全体的には十分楽しめました。肩肘張って正論を大上段に主張する「ご説ごもっとも」型のコラムと違って、読み手の常識的な価値観をひっくり返してくれる筋運びが随所に見られ、脱力系の結論に「え? そこ!?」と半ば唖然とさせられながら笑わされました。が、この半ば唖然とするその「ポカーン」感こそが、既に著者の脱力系な結論・主張に巻き込まれていることの証左なわけで、それって説得されてるってことなんですよね。そういう意味では著者らしい文章はしっかり堪能できたように思います。冒頭ゴチャゴチャ書きましたが、上記は「ヒデミネファンの細かい好み」とご理解下さい。
     コラムの中には、著者の本をフォローしていると「ああ、あれの話か」というネタがちょくちょく出てきます。そういうコラムは著者の本のダイジェストになっているので、興味が湧いたら著者の単行本を探してみるのもいいと思います。

     コラムってまとめて読むものではないように思うので、本書は枕元かトイレに置いておき、毎日少しずつ読み進めるのがオススメの読み方です。

著者プロフィール

医師、医学博士、日本医科大学名誉教授。内科学、特に免疫学を専門とし、東西両医学に精通する。元京都大学ウイルス研究所客員教授(感染制御領域)。文部科学省、厚生労働省などのエイズ研究班、癌治療研究班などのメンバーを歴任。

「2022年 『どっちが強い!? からだレスキュー(3) バチバチ五感&神経編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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