続 この大陸で、フィジカは悪い薬師だった (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 34
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048923170

作品紹介・あらすじ

教会から異端者とされた《悪い薬師》は、あどけない少女の姿をしていた……。

幻獣は癒やすが、人の治療には高額な報酬を請求する。そんな《教会の忌むべき異端者》は、可憐な少女の姿をしていた……。
《悪い薬師》フィジカと共に旅をすることを決めた僕は、彼女が見据える先、『幻獣と人間の行く末』を信じることにした。僕は、異端者を狩る『角笛の騎士(クラリオン)』様からフィジカを守るんだ。
……そのはずなのに、なぜ僕の妹が目の前に? ロッテ、君は『騎士』様になったのかい……?
ケルピー、ワイバーン、カーバンクル。異世界にまつわるモンスターの神秘と医療を描く、新感覚ファンタジーの続編登場。

感想・レビュー・書評

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  • 「悪い薬師」として指名手配されているフィジカと、彼女の「ほんとうのすがた」を知ってしまった少年の旅の終わり。わー、いいシリーズでした。ファンタジー版シートン動物記を書きたかった、という作者のことばになるほど、と思いました。幻獣と呼ばれるものたちがこの世界にいて(現実に生きている「獣」だったりするのですが)、それらの謎をといたり、病を治したりしていく話で、ひとつひとつのエピソードも小気味よく、ラストはかなり大きな流れの話もいれてきて、よくまとまっていたと思います。面白かった。

  • 幻獣を助ける悪い薬師フィジカと本来ならそれを捕まえるべき角守アッシュの二人旅2巻目。
    前巻で、結構伏線は明らかにされたと思ってたのに、今巻はちょっと後から後からいろいろ明かされすぎて、えー聞いてないよ、と思ってしまった(笑)

    フィジカとアッシュの掛け合いはあいかわらず楽しかったけど、今回は幻獣治療の場面はほとんどなくて、そういったブラックジャック的面白さは減ったかな。
    むしろ錬金術師の陰謀に対する決戦がハイライト。
    いや、ハイライトはアッシュの夜這い場面か(爆)

    とりあえず物語的には全て丸く収まったハッピィーエンドで良かった。
    ただ、一巻でも思ったのだけど、全体としていつかどこかで見たことのあるようなお話で、この物語ならではの特徴は気薄だった。
    個性際だつの『ひとつ海のパラスアテナ』の作者の物語としては、これではちょっと惜しい気がする。

  • 1巻に比べてかなり面白くなっていた。注目されていないのがもったいないほどの出来。
    前巻に比べてフィジカ視点の描写が多くなり、心境の変化が描かれることでヒロインとしての魅力がますます感じられるようになった。さらに、ロッテという新しい登場人物が出たことで物語にも新しい軸が加わって、全巻のような一本道のストーリーになることを防いでいると思う。
    短編連作の形をとっていながら、各話を横断して張り巡らされた伏線は見事で、最後の終わり方も実に自分好みだった。

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著者プロフィール

◆著者
鳩見すた(はとみ・すた)
『ひとつ海のパラスアテナ』で第21回電撃小説大賞で“大賞”を受賞しデビュー。著書に『アリクイのいんぼう』1~4巻、『ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん』1~2巻、『秘密結社ペンギン同盟 あるいはホテルコペンの幸福な朝食』1~2巻、『種もしかけもない暮らし ~花森姉妹はいまが人生で一番楽しい~』(KADOKAWA)、『こぐまねこ軒』1~2巻などがある。

「2023年 『江ノ島は猫の島である ~猫を眺める青空カフェである~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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