前略、初恋の彼女が生き返りました。 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.86
  • (4)
  • (10)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 151
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049122138

作品紹介・あらすじ

「久しぶり」
 そう言って、高校生のときに交通事故で死んだはずのクラスメイトがなぜか今目の前に立って笑っている。
 俺がずっと片思いしていた彼女。今でも鮮明に思い出せる、一緒にすごした日々のこと。ようやく最近、君の死を受け入れたばかりなのに。
「やり残したことがあるの。それに付き合ってほしい」
 そして、また消えてしまう君と過ごす、たった数日の同棲生活がはじまった。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 高校生の時に交通事故に遭って死んだ片思いのクラスメイトが、突然「お久しぶり」と、家にやってきます。やり残したことがあるので、付き合って欲しいと言います。願いが叶うと消えるであろう初恋で片思いの奏音との短い同棲生活が始まります。
    現在と高校生時代の過去が交互に語られます。そして、もどかしくて切ない初恋のお話の結末に涙しました。

  • あの頃できなかったことを今しよう。後悔したままではいけないから

    ある日、自分の目の前に死んだはずの彼女が現れた。しかも死んだ当時のままの姿で。

    「やり残したことがあるの。それに付き合ってほしい」そう言った彼女とのたった数日間の同棲生活が始まる。

    ようやく最近君の死を受け入れたばかりで、初めは彼女のことを受け入れられなかった。しかし彼女と暮らすうちに、心のうちに留めたはずの彼女への気持ちが溢れてきてしまう。

    序盤読んでいてかすかに感じた違和感。後半そのことがわかって読み返してみると、なるほど確かにそういう風になっている。

    なぜ3年近く経った今になって彼女は現れたのだろうか。事故が起こった直後、高校生のときに現れたのではいけなかったのだろうか?

    3年という時間が経ったことで、彼がやっと自分の想いに素直になることができるようになった、ということだろうか。

    直近で読んだ本の影響で、死んだはずの彼女がなぜ普通に食べたり寝たり物に触れたりできるのか、そんなことを考えてしまったけど、その疑問は読み終わる頃には気にならなくなっていた。

  • 最後の展開に驚いた。
    面白い!

  • あーこれは切ないなあ。
    でも、最後は少し救われた気持ちになれてホッとした。
    それでも……とは思うけど。

    死んでしまった彼女がなぜか生き返ると言うファンタジー設定から始まる物語。
    過去と現在が交互に語られるんだけど、その中に作者が仕込んだ伏線が見事。
    いやあ、すっかり騙されていた。

    それにしても物語の中の二つの恋は、どちらも叶わないのだな。
    だけど、想いはちゃんと伝わって切ないけれど納得できた。
    そしてこれは再生の物語なのだ。
    そういう意味では二人の男の子を同時に救いに来た奏音は尊いな。

    ただ個人的には、このところ作者の物語は大切な人が亡くなる、もしくは亡くなっている設定が多くてちょっと不満。
    もっと読み終わって心が沸き立つような青春話を描いて欲しい。
    ぜひ!

  • 面白かった。   
    またしてやられた。     
    神谷宏くん…………不憫な子………。

  • 【その初恋の行方はもどかしく、そして切ない。】

    「久しぶり」
     そう言って、高校生のときに交通事故で死んだはずのクラスメイトがなぜか今目の前に立って笑っている。
     俺がずっと片思いしていた彼女。今でも鮮明に思い出せる、一緒にすごした日々のこと。ようやく最近、君の死を受け入れたばかりなのに。
    「やり残したことがあるの。それに付き合ってほしい」
     そして、また消えてしまう君と過ごす、たった数日の同棲生活がはじまった。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

「サマーランサー」にて第19回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>を受賞し、デビュー。瑞々しい感性で描かれる青春小説に定評がある気鋭の作家。

「2020年 『17歳のラリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

天沢夏月の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×