豚のレバーは加熱しろ (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 288
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049130133

作品紹介・あらすじ

豚のレバーを生で食べて意識を失った、冴えないオタクの俺。異世界に転生したと思ったら、ただの豚になっていた!
 豚小屋で転がる俺を助けてくれたのは、人の心を読み取れるという少女ジェス。
 ブヒッ! かわいい! 豚の目線なら、スカートの裾からチラリと純白の……。
「あの、心の声が聞こえていますが……」
 まずい! 欲望がだだ漏れだ!
「もしお望みでしたら、ちょっとだけなら」
 え、ちょっ……!?
 まるで獣のような俺の欲望も(ちょっぴり引き気味ながら)受け入れてくれる、純真な少女にお世話される生活。う~ん、豚でいるのも悪くないな?
 これはそんな俺たちのブヒブヒな大冒険……のはずだったんだが、なあジェス、なんでお前、命を狙われているんだ?

 さあ魔法もスキルも持たぬブタよ、過酷な運命に囚われた少女を、知恵と機転と嗅覚で救い出せ!
 第26回電撃小説大賞《金賞》受賞作、豚転生ファンタジー!

感想・レビュー・書評

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  • ──じゃあもし、もしここで俺がその清らかな肌を見て「ブヒブヒ!襲いたいブヒ!豚の唾液でベトベトにしたいブヒ!」などと思った場合、彼女にはそれがわかってしまうのだろうか?
    少女の手が、ふと撫でるのをやめた。
    「……ええ、まあ、そういうことになります」


    という異世界転生ファンタジー、転生先は豚。

    豚のレバーを生で食べた主人公は気づくと異世界で豚になっていて、豚小屋で気づいたところを召使いの少女ジェスに助け出されます。ジェスは心を読んだり魔法の石を使って不思議なことを起こすことが出来る、イエスマと呼ばれる魔法の種族です。イエスマはまた被差別民でもあります。
    16歳になったら王都へ行かなければならないというジェスと、人間に戻るためには魔法使いのいるという王都へ行く必要があると言われた豚は、二人寄り添うように旅に出ます。

    被差別民のヒロインを救いたいと思う豚と、あくまで利他的なヒロインの素朴な心の交流が見どころ。

    電撃大賞金賞にふさわしく、楽しく面白いライトノベルでした。
    長ったらしく俺ツエーだけの巷にあふれる異世界転生モノに辟易の諸氏に是非読んでほしい。

    電撃大賞受賞作なんて読むの久しぶりだ〜。
    なぜ手に取ったかといいますと、タイトルに興味を引かれたのと試し読みでがっちりハートを掴まれてしまったからです。https://kimirano.jp/kakuyomu_contents/work/579
    軽妙な文体だけで充分面白いし、言葉を話せない豚が語る一人称の地の文をテレパスのヒロインが読み取って会話するという形式も楽しい。

    魔法のちからを持つ被差別民というのは、先日読んだ「チムアポート(羅川真里茂)」を思い出しますね。魔女はそもそも被迫害の人々だったわけですけども。

  • アニメ化されたのと、NHK職員兼業でニュースになっていたのが気になり読む。生レバー食べて倒れて異世界に豚として転生した主人公が、イェスマと呼ばれる人種に助けられてイェスマに運命付けられた目的の地に同伴する。転生前の知能で困難なヒロインの旅を助けて行くお話。イェスマは心を読む能力があるため、豚主人公と念会話出来る。
    面白くないわけではなかったが、不満は、心を読めるのにそれがさらっと流れていくところ。絶対嫌だろ、そんな人種。あと、豚が美少女ヒロインのパンツ見えて喜んだり、なんとなく男性目線のみの喜びが多いとこ。
    パンツや童貞という単語や、裸見たがったりお風呂シーンが挿し絵であったりするので小学校NG。

  • 話題だったので買ったけど積んでしまってたのをやっと読みました。
    えっとね…おもしろいです。
    異世界転生したら豚だったけど、人の心が読めるイェスマという種族の美少女・ジェスがお世話してくれるので大勝利っていう。
    オタ全開で脳内でブヒブヒ言ってても「ご希望でしたら…」と丈が短めのスカートに着替えてくれる天使っぷり。
    と書くと、なんでもやってくれるのか…と逆に気が乗らないところですが、ご安心ください!慎みがあります!
    主人公曰く、"優しい妹が毎日献身的に作ってくれるお弁当と、普段は豚扱いしてくる妹が、昨日は宿題手伝ってくれてありがとう……今回は特別なんだからねっ!と言って作ってくれるお弁当、どちらがおいしいか!いや、どちらも美味しいに違いないが、俺は絶対に後者がいい!異論は認めない!" ……せやな!あ、主人公は基本理知的な紳士(豚)です。
    ヒロインの性格設定にも理由がちゃんとあり、勢い任せにならない丁寧な作りで話が進んでいくのでヒロインの天使ぶりと主人公の紳士さ(豚)がこう、地に足ついてて良い。
    しかもただのコメディで終わらず、話が進むにつれどんどんシリアスになり、種族についての重めの設定も明かされるという……ちょっと最後の方が物足りない感もあるけどきれいに終わってます。
    …と思いきやまさかの続くっていう!えっこれどうやって続くの??

  • ヒロインが来なんだっちゅうことは、続くっぽいな。
    #46にもっと活躍して欲しかったな。

  • タイトルを知った時から読みたいと思っていたけど、思っていた以上に面白かった。

    決して出オチではない。
    奇抜な設定が巧妙に生かされている。

    普段ラノベを読まない人にもお薦めしたいです。

    #豚レバ

  • 【Bookwalker読み放題】豚のレバーを生食したことで意識を失い異世界に豚として転生したオタク青年と、小間使い種族イェスマの心優しき美少女ジェスが、それぞれの目的を果たすために王都を目指して旅をする物語。主人公が「豚」であるという強烈な設定によってライトな雰囲気を出しつつ残酷な世界設定が根底にあるので、単純に楽しいコメディではないということが突き刺さる作品でした。イェスマという存在そのもの、彼女たちに制約が課せられている理由が、物語が進むにつれて明らかになっていくミステリ性があるのも良いと思いました。今後の展開が楽しみです。

  • 題名が気になって読んだ。意外とオタクブヒな内容じゃなかった。後書きからも作者さんの真面目さが窺えるw

  • ファンタジー要素は勿論、コメディ・シリアス・恋愛……様々な要素が詰まった作品で、賞獲るのもアニメ化するのも納得でした。
    純粋すぎるヒロインの健気さには読み手も心が掴まれます(少なくとも私は!!!)
    その一方、豚さんはオタク童貞なので、男の欲求駄々漏れ(笑)
    だからこそ、面白い。
    何故主人公が豚として現れたのかも分かる展開で、他の転生モノともまた違うすっきりさがありました。
    面白かった♡

  • #読了
    友人におすすめされて読了
    いや、新しい気がするww豚が主人公なんやね?笑
    1巻でキレイに終わりそうな感じで作ってあったのも好印象すぎて。
    アニメ化するとかって聞いたけどそっちも楽しみ。

  • 最後の一章は何?
    次巻へのつながり。
    それとも単なる余韻?
    調べてみると二巻以降が発売されていることを知り
    シリーズであることを知る。
    これを一巻の終わりに入れたのが
    この物語だったんですね。
    もしあそこで終わっていたとしたら
    一冊の物語になっていたのかもしれませんが、
    余韻があるからつながります。
    二つの世界へ行き来する物語になるのか
    どうなるのかなぁ
    少しずつシリーズを楽しんでいきます

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著者プロフィール

『豚のレバーは加熱しろ』で第26回電撃小説大賞《金賞》を受賞、同作でデビュー。

「2022年 『豚のレバーは加熱しろ(7回目)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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