戦争は女の顔をしていない 4

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049149951

作品紹介・あらすじ

第二次世界大戦の真実を明らかにする……
500人以上の従軍女性を取材し、その内容から出版を拒否され続けた、ノーベル文学賞受賞作家の主著。『狼と香辛料』小梅けいとによるコミカライズ、第4巻が登場。

感想・レビュー・書評

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  •  原作は当然ながら、ロシアによるウクライナ侵攻の前に書かれている。しかし、今起きていることを無視して読むことはできない。今巻の最初の方に、ウクライナ人のエピソードが出てくる、そして巻末のコラムも、ウクライナの歴史が書いてある。そして何より、作中に登場する「独裁者」スターリンがプーチン大統領とダブって見えてしょうがない。

  • 冒頭の過去の日記を読む、そこを考える。
    彼女は今、過去をどこで振り返っているのか?

    語られる多くの戦争の先に、また戦争があった。絶望はたやすいが、私達はまずこの愚かしい戦いを終わらせなくてはならない。

    そこにも多くの顔のない人々がいる。
    私は過去に戻ってはならない。
    だからこそ、読んでいた胸が痛む。

  • 4巻目、読み終わりました。

    戦地に赴いた女性の恋のお話が多かったです。
    キス=結婚とされていた時代に恋のお話は軽々しく口にはできない。
    戦争が終わってからも心の中にしまっておいたのだろうと思います。
    『生涯の恋なの 後悔してないわ』と語ってくれた女性の戦地妻のストーリーが印象に残りました。

    それにしても戦時中に半分は餓死ら半分は戦死した村があったなんて、、、戦争ってなんのためにもならないと実感しました。

  • 彼女は香水の匂いがするんだ。
    君は軍靴と巻き布の臭いがするからな。

  • 『戦争は女の顔をしていない』の第四巻が出た。第三巻から約1年。ウクライナでの戦争のあと、『戦争は女の顔をしていない』がもっている物語にも新たな相貌が見いだせるようにも思えた。そして、驚くべきことなのか、その戦争の性質上当然のことなのか、ウクライナでの戦争は終わりを見せない中でまた新しい版が重ねられた。

    本巻の最初には、『戦争は女の顔をしていない』が出版されるまでの経緯が、ソ連の状況とともに描かれている。この冒頭のそのエピソードの中で、印象的な「人生と同じ長さの本を書いているのだ」という著者の思いを告げる言葉が置かれている。多くの人が自らの体験を著者に語る中で、どれひとつとして同じものはなかったという。ウクライナでも、そしてどこでも、同じものはないはずなのに、「戦争」という大きな物語の中ではそれらの違いは消去される。改めてそれらを一つひとつの物語として救済してきたものがスヴェトラーナ・アレクシエービッチがしてきたことなのだと思った。

    この巻では、戦場での恋の話が多い。極限に近い状況での恋の話は、記憶の再構成ということにおいてもなかなかに繊細なことだと思う。そのようなことがあった、ということよりも、そのように時間が経ったあとも彼女たちが捉えているのだという事実にこそ重みがあるものだと思う。


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    『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4006032951
    『戦争は女の顔をしていない 1』(小梅けいと)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4049129825
    『戦争は女の顔をしていない 2』(小梅けいと)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4049135957
    『戦争は女の顔をしていない 3』(小梅けいと)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4049141256

  • ツイッターで公開されたときに見たものも多いけれど、続刊を待っていた作品。
    ウクライナ戦争が始まって1年以上たち、それ以前とそれ以後ではまた読み方や感想も変わるが、人間とか戦争について考えを深めるとっかかりとしてかけがえのない記録であり、またその良質な漫画化だと思う。「戦争」といってイメージされる前線のただなかにあっても人には生活や人生の悲喜こもごもがあるし、逆に前線の戦闘以外も実にいろんな地獄があるんだなとわかる。
    第23話(お父さんが共産党員で、自分自身いまも共産主義を信じているという建設工兵の話)が印象に残った。
    巻末には監修の速水螺旋人による見開きのウクライナ概説。細かい字ですごくくわしく書いてある。ここもかつてのユーゴスラビアのように民族的にとても複雑な土地なのだと改めてわかる。

  • 今回は恋の話、あるいは性の話。
    原作ではどちらかと言うと埋もれていた話が集まっているように思います。
    広く読まれてほしいシリーズです。

  • 恋の話が好き。特に花嫁衣装の話が好き。もちろん旦那さんだって戦争についての思い入れがあり、他の人に伝えたい、記録して欲しいという気持ちがあるのも分かる。「どこに味方の軍がいたとか…」のコマの奥さんの優しい顔が好き。それでも、奥さんが花嫁衣装について話すことも大切で、決して無駄なことなんじゃないとも思える。

  • 2-4巻をまとめ読み。読みながら思ったのは、これはちょっと、一気に読むには重すぎるな、と。凄いハイレベルで漫画化されていて、かつ絶妙な読み易さに調整されているから何とかなったけど、なかなかの読書体験でした。

  • 恋の話が多い。男には女が必要ってことなのか…?パン焼き、洗濯、郵便局員…そして、銃も持つ。女性は何でもしていたんだな。

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