上杉謙信 (学研M文庫 し 11-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059011859

作品紹介・あらすじ

越後の守護代・長尾家に生まれた景虎は、14歳で寺から出されて初陣を飾る。その後、家中の要請で兄に代わって家督を継ぐと、その卓越した戦勘で若くして戦乱越後を制す。その後も、越後侵略を目論む宿敵・武田信玄との川中島合戦、関東管領・上杉家の名に懸けた関東制覇と北条氏康との戦い、そして新興勢力・織田信長の撃破と、その神懸り的な戦術で越後の虎と恐れられた。常に「義」を規範として戦い、戦国最強と謳われた稀有なる武将の清廉なる生涯。

感想・レビュー・書評

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  • こちらは直江実綱が謙信のそばにずっと仕えてます。宇佐美の影はとても薄い。
    うーん、人によって中心人物が変わるのが謙信小説の楽しいところです。

    清廉潔白・純真無垢な謙信がいます。
    他人のために、人前でも涙を流すのを躊躇わない、いっそ男らしい謙信がいます。
    彼にずっと付き従う軒猿の谷ン坊と峰ン坊の存在が話に物語性を持たせてくれて、謙信が泣く度に一緒に泣いてました。

    一冊で彼の生涯を書ききっているので内容は怒涛のように流れるのだろうけれど、最初から最後まで謙信の心の綺麗さは変わなく、人間じみていて、人に好かれて、たまにわけわかんないことをしでかしてしまうけどそれも面白い。
    由良の存在がまた謙信の人間らしさをこれでもか、と引き出していて、神レベルに最高な小説だと思います。
    いや、本当この謙信公は神です・・・!!

    何十回読み直しても、同じところで泣くのはもうおかしいですか、そうですか。

  • 4-05-901185-1 391p 2006・6・27 初版

  • 越後が誇る武将、上杉謙信一生を中心に、その当時の各地の武将たちについても描かれています。
    越後平定、関東管領としての働き、後継ぎ問題、それらに奔走する謙信はホント忙しそう。
    国主や武将としての強さの他に、怒ったり・喜んだり・泣いたり、逃げ出したり。色々な一面を知ることができます。

    歴史に大きく関わった信長や秀吉、徳川を中心とした歴史しか知らない人には、それらが、一人の戦国武将としての視点から歴史を見ることができて、面白いです。
    更に僕の場合は、春日山城があり、謙信のおひざ元である新潟県上越市に住んでいるので、出てくる地名や地域に親しみがあって、今の風景と照らし合わせて読むことができました。

    歴史小説に慣れていない人は、メモを取りながら読むと、武将の名前や地名などが整理できて、面白さが増します。
    昔の人は、名前がコロコロ変わったり読み方が特殊だったりするので、メモが無いと辛いかも。

    ちなみに、僕はこの本が歴史小説デビューです。

  • 1番最初に読んだ歴史小説でした。この謙信像に痺れて今があります。

  • 景虎から、謙信になるまでを描く。
    謙信の性格が変わってゆく様子。おもしろいです。

  • いくつになっても子供のような軍神にニヤニヤ。

  • 「我、毘沙門天也」

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著者プロフィール

東京生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。卒論は『山本周五郎』。埼玉県内の公立高校の国語科教諭として勤務、のち非常勤講師として同じく埼玉県内の高校に勤務する。中学生より能楽(金春流)に親しみ、高校時代は弓道(日置流)、大学時代は狂言(和泉流)に打ち込む。2003年、『嶋左近戦記 信貴山妖変』で学習研究社の「ムー伝奇ノベル大賞」優秀賞を受賞。同時受賞者に誉田哲也がいた。以後、新しい研究を取り入れた歴史考証を基本とする史伝を中心に執筆、上梓する。作品に『立花宗茂』『上杉謙信』『真田信之』(いずれも学研M文庫)『仙石秀久』(PHP文庫)『光秀叛逆の血脈』(コスミック時代文庫)などがある。2012年より、より創作色の濃い作品にも活動の幅を広げ、江戸時代を背景とした「剣客定廻り」シリーズ(コスミック時代文庫)、『見習い同心捕物帳 深紅の影』『食いしんぼう同心 謎を食らわば皿まで』(角川文庫)を発表している。

「2022年 『二刀の竜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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