記憶のなかに (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061317291

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  • またまた吉行理恵さん。

    吉行理恵ワールドから「秘密の花園」の世界、
    そしてまた吉行理恵の国へ…

    このすごい勢いで端から端へ行く感じは
    これをやった人にしかわかりませぬ!

    幼い頃、本当に友達付き合いというの、
    面倒くさかったね。

    仲良しって言うのは一握りしか出来ないって
    ちゃんと学校で教えてくれたら良かったのにね。

    皆どの子とも同じくらい仲良くしようと言うから
    色々嫌なことが起こるのにね。

    この本は理恵さんの小さいころからの思い出、

    自分のお姉さんを贔屓にするお祖母さん、
    遊びの世界では姫様の様なお姉さん、
    図々しくてだらしなくて好きになれないお義姉さん、
    (淳之介さんもなんだってこんな女と…と
    私も思ってしまう!)
    忙しくて元気なお母さん、

    美容師のお母さんの弟子やお手伝いさんには
    もう、理恵さんもはっきり言ってやったら!
    なんて、私が鼻息荒くしても仕方ないのよ…。

    嫌いな人との描写の秀逸さもさることながら、

    こちらが弱っているときの元気な人の優しさが辛い、
    と言うのとてもわかる。
    (私も常に例えるなら熾火くらいでいるのでね)

    淡々とした風景と台詞と仕草の描写で、
    状況が見えるように浮かんでくる。

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著者プロフィール

1939 - 2006。小説家、詩人。父は吉行エイスケ。兄は吉行淳之介、姉は女優の吉行和子で、父や兄の影響を受け早くから文筆活動を行う。1968年、詩集『夢のなかで』で田村俊子賞を受賞。また1981年、小説『小さな貴婦人』で芥川賞を受賞。小説作品では猫を題材とするものが多い。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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