一億総ツッコミ時代 (星海社新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385269

感想・レビュー・書評

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  • 言いたいことは何となく判るが、まとまりがない気がする。
    「ツッコミ」「ぼけ」というキーワードで分けてしまっていいものだろうか。
    今のツッコミが優しくないし、保身、外からの関わりというのは判る。
    それに対抗するもの全てボケと言って良いのかなあ。

    昔はもっと優しい、失敗を救って上げる温かいツッコミも多かったと思うねんけど。

    もっとも、筆者が本当にお笑い芸人とは思わなんだ。

  • 44ページから

  • Twitter見てると“ツッコミ”ばかりだ。

    言論感覚で誰もが気軽に思想や意見を表明できるようになった。これ自体は否定されるべきことではない。が、2012年に書かれたこの作品が表明している危惧が現時点でよりクリアになっている。

    ツッコミだけでは息苦しい。

    ツッコミだけでは何も変わらないということを、ツッコミを繰り返してきた自分が1番感じている。

    その息苦しさと虚しさへの処方箋をこの作品は示してくれている。

    マキタスポーツが示してくれた「ベタ」への姿勢は少し前の自分なら拒否していたに違いない。一方で氏がいう「ボケしろ」視点は今、まさに自分が傾倒している世界そのもの。おぼろげながら、傾いていた変化を明確な言葉で形にしてもらった思いだ。

    「ベタ」を自分が受け入れる日も近いのかもしれない。

    とても共感する視座を提示してくれる挑発的作品だ。恐るべしマキタスポーツ!

  • 頭を後ろから叩かれたような衝撃を受けた本だ
    うん、そうしよう^_^

  • 東京POD許可局で知った槙田スポーツ氏の著書。
    いつもPodcastを聞いているので、黙読しながらも彼の声が聞こえてくるようだった。こういう読書経験はあまりなかったので面白かった。そこでたまに語られる「メタ」と「ベタ」という言葉の意味がやっとわかった。

    日本の社会がバラエティー番組化してしまっているという指摘には私も同感。
    普段の何気ない会話の中にもボケやツッコミ、そいてオチが要求されている空気があるように感じる。言われてみれば何でだろう?芸人でもない私たちがこんなにも必死に笑わせなきゃ、盛り上げなきゃと考えているのって確かに変。飲み会なんてみんな必死だから。

    槙田氏の説明する「ツッコミ高ボケ低」という表現にも納得。
    そして、それでもツッコミとして「メタ」に生きたいだろうか、という問いに進んで行く。

    結婚して、子供を作って、親の面倒を見る。そんなありふれた生き方を「ベタ」と呼び、そこに面白さを見いだそうと呼びかけける槙田氏。

    ここま来て、自分の生活に落とし込んで考えみた。結婚して子供がいて、携帯の待ち受けは子供の写真。
    そして、Facebookは少々やるけどtwitterやlineはやった事がなしい、ニコニコ動画もよくわからない。

    今まで意識してこなかったけど、結構「ベタ」な生活送っているのかもしれないと思い、何だか笑えた。

  •  読み終えると「なんというまっとうなことを書いているんだ!」としみじみ感心するが、
     読み始めは「え?」「そうなの?」とイマイチ頭に入らない。
     簡単な理由で「ツッコミ」と「ボケ」を通常と異なる使い方をされているから。
     うーん。
     キャッチ―な「ツッコミ」という単語に吸引力があるのは分かるのだけれど、その分だけ自分の中に「ツッコミ」という既成概念があり、それとの齟齬になかなか慣れなかったなぁと。
     事例を多く増やして、「ツッコミ」という言葉のつかみがもう少しあると楽だったような気もします。
     最初読み辛くても、最後まで読み進めると、考えさせられる。だからこそ、読みやすくないほうが考える間が出来ていいいのかもしれない。

  • 揚げ足とりのツッコミがはびこる世の中で、自らボケていくことの重要性。
    何かを主体的に取り組むことがボケとなるのならば、ちょっとした気持ちの変化から取り組めそう。
    そう考えるとツッコミは受動的でボケありきな存在なのだ。たしかにそれはちょっと寂しいし虚しい。

  • 『新書』で『芸能人』が『社会』を語るとまぁこうなるよねというお手本のようなクソ本。『最近みんなツッコミばかりで〜』が発端な本書であるが、ツッコミの絶対量が増えたわけではなく、個人のツッコミがITで可視化されて観測可能になっただけ。確かにそれ故に変様する文化はあるだろうが、作者はそんな社会を『観測』して本質を捉えたいワケではなく、俺論で社会を語りたいだけ。「◯◯な社会に、疲れないわけがありません。」「世間は不安でしょうがない。」「それが息苦しさの正体です。」「△△する人が本当に増えたと感じています。」「踊らされている人達です。」「??な人達が特に情報に惑わされていると感じています。」などなど持論の押し付け目白押し。こーゆー自分の狭い観測範囲で社会を語ろうとする"セカイ系”ならぬ”シャカイ系”、ブログtwitter他ネット上でも結構その辺に転がっていたりしますので、諸兄におかれましては一部に共感できるところがあったとしても、ゆめゆめ飲み込まれないように注意頂きたい所存であります。

  • ツッコミ続けて生きる人生なんかしんどい。もっとボケで、ベタな生き方をしようではないか。マキタスポーツはあるドラマみて好きになりました。201402

  • 幸福論に近いような遠いような。批判的に、クリティカルに物事を捉えることも大切だけど、そうなりすぎないように、ツッコミではなくボケに転じることが今の世の中には必要。そして人生を生きる上でボケは心の豊かさとして必要。そう述べられていました。
    ボケというスキルはだれもが持っていて、ベタなことを堂々とできる自分。謙虚に周りの目を気にせず自信を持ってできる自分。そうした姿勢が大切だと本書を読んで改めて思いました。

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著者プロフィール

槙田雄司(まきた ゆうじ)1970年生まれ。芸名:マキタスポーツ。芸人×ミュージシャン、コラムニスト、俳優、音楽制作ユニット「マキタ学級」リーダー。バンド『マキタ学級』を率いるミュージシャンでありながら、ビートたけし、浅草キッドも支持する実力派芸人であり、又、独自の批評的見地から音楽や時事問題を考察、論評するコラムニストでもある。2013年、映画『苦役列車』での演技が高く評され、ブルーリボン賞・新人賞及び第22回 東京スポーツ映画大賞・新人賞を受賞。TX系連続ドラマ「みんな!エスパーだよ!」での怪演ぶりが業界関係者に止まらず強烈なインパクトを与え続けている。著書に、『一億総ツッコミ時代』(星海社新書)、CDに『推定無罪』(ビクターエンタテインメント)など。

「2013年 『アナーキー・イン・ザ・子供かわいい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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