「ほしい未来」は自分の手でつくる (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385382

作品紹介・あらすじ

ソーシャルデザイン、つぎはあなたの順番です!
こんにちは、鈴木菜央です。僕は仲間と共に、「ほしい未来は、つくろう。」というテーマでウェブマガジン「グリーンズ」を創刊し、毎日楽しく運営しています!
グリーンズでは、課題だらけの社会を前に、自分のペースで「ほしい未来」をつくろうとしている人たちを紹介しています。最近ではソーシャルデザインという言い方もしますが、ここで重要なのは、社会や未来をどうするかという前に、自分がどういう人生を送りたいのか、具体的に描くことです。本書では、僕自身がどんな人生を送り、グリーンズやソーシャルデザインという道を歩み始めたのか、その苦悩や挫折や喜びも含めて語っていきたい。そうすることで、誰にだって「ほしい未来」を自分の手でつくり出せるということを伝えていきたいのです!

感想・レビュー・書評

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  • グリーンズの鈴木奈央さんの本。
    ほしい未来は自分で作ろう!をかかげて活動するグリーンズ。まえまえから興味あったが松島さんがてがけた「壊れた世界で“グッドライフ”を探して
    」のあとがきをかかれてるのとみて買ってみた。
    この「グッドライフを探して」は、いろいろ考えさせられるほんであったが、まさにその方向性を社会に増やすために鈴木さんは活動されてきたんだなあと理解した。
    手段としてメディアの力をつかって。メディアを使ってグッドライフを願望する人を増やし、そしてみずから担い手として活動する人を増やすのかをためしてるのがグリーンズであえると理解した。
    で鈴木さん流のやり方は
    自分ごとにする
    楽しさ!というのは人間の根源の行動のソースなので、危機感ではなく楽しさを打ち出す。
    小さくやる。でかいと苦痛。
    たんたんとつづけるようにする
    お客さんは参加者に
    弱いリーダーシップを発揮
    ビジョンを共有
    活動を生態系化
    と。

    とくに、楽しさを根本にすえる、たんたんと続ける、というのは有効であると感じた。

    人によって理想とする社会、グッドライフというのは千差万別だ。
    原体験がおおきく影響する。
    鈴木さん自身はアジア学院という食料を自ら生産する(動物の解体も!)ところに参加したのが原体験になっていると。
    高度に分業が発達して社会になったため、われわれは毎朝、スタバで遠い海の向こうのコーヒー豆を堪能している。
    が一方で、生産者と消費者が完全に分断されていて、つながりは「貨幣」のみに。そこにいろいろな問題があるのかもしれない。
    自分の生活のなかが可視化されてな領域が技術進歩によって増えてきている。
    自転車の運転であれば100%どう運転するかは自分でコントロールできる。自動車だとかなりあいまいになる。自動運転だともうわからない。
    食料も自分でつくれば全部自分でこんとろーるし可視化できる。が分業だとわからない。
    現代社会とは、生活における可視化とコントロール範囲の減少なのだろう。そこはテクノロジーが魔法のようにやってくれるので中身を理解する必要はない。そこに居心地の悪さを感じる人もいるし、便利さを感じる人もいる。
    自分は居心地わるいほうかな。

    すべての生活を太古の生活のように可視化しコントロールすることは不可能だがその一部でもいいので取り戻したい。
    こういうムーブメントが世界でおきているような気がしてならない

  • 周りを変える、誰かのせいということは、自分は何もやらないこと。
    自分のやりたいことを楽しくすすめる。多分、苦労はあると思うけど。
    何事も1人称で考えることが、大事だと思う。

  • greenz.jp ファウンダーの鈴木菜央さんの、半自伝的働き方への考え方。

    ナオさんと初めて会ったのは2009年か。当時はお互いに独立した直後で、greenzにも何回か登場させてもらったし、イベントなんかでも顔を合わせることが多かったのだけど、飄々と近い未来のことを語るナオさんからは想像できない、当時のgreenzの苦境なども描かれていた。
    http://greenz.jp/2010/03/08/eco-com/

    今でこそソーシャルメディアやNPOなどの多様なツールが発達して、個人が自分のやりたいことを表現し、実現に向けてステップアップできる土壌は整いつつあるのだけど、個人的に話が合うと思うのはやっぱり徒手空拳で失敗を積み重ねながら、それでも歩み続けてきた人たちだ。

    一方で様々なローカルプロジェクトや、震災復興の活動に関わってみて感じたことは、それらの活動の始まりは強烈なリーダーシップを持つ1人の熱意と行動力に支えられているという現実だ。何だかんだ言っても、アイディアだけでは世の中は変わらない。モチベーション2.0的にトップダウンでやることをどんどん推し進めるパワーは必要だろう。

    それでも、そうやってモチベーション2.0的にトップダウンでやってきたプロジェクトというのは、その人の器以上には成長しないというのも如実に見てきた。理想論としてはフラットに合意を得ながら物事を進めるのが良いとしても、船頭多くして何とやらと方向性が違っていくようなプロジェクトもたくさんある。恐らく、まだモチベーション3.0的な動き方は過渡期にあるだろうし、greenz自体も試行している段階だと思う。

    旧来型の「アメとムチ」で、給与と規律によって支えられたモチベーション2.0の組織では、もはや働けない身体になってしまったのだけど、自主的に企画し実践する楽しさを表現するモチベーション3.0では、まだまだ最前線でいたいと思う。久しぶりにナオさんとお話してみたくなった。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • ”<キーフレーズ>

    <きっかけ>
    greenz 10周年記念イベントにて購入。”

  • 2014.01.03 金内さんの2013年読了第2位の本。

  • レビュー省略

  •  太陽光発電+蓄電池で出した音のほうが、電力会社からの電力よりもノイズが少なくてクリアに聴こえる話とかが面白かった。(様々な意味で)
     あと、いすみに集う人々の面子に「イギリス人フォトジャーナリスト」ってあったけれどこれってまさかエバレット・ブラウンじゃないよね……とか思った。

  • グリーンズ創業者の鈴木菜央さんの、これまでの生い立ちや学生時代の経験やそこから形成された価値観について、グリーンズができるまでの紆余曲折や苦労とグリーンズに込めた思い、そして現在の鈴木さんの暮らしについて、ソーシャルデザインに対する思い、などなどがぎゅぎゅっと詰め込まれた一冊。

    とにかくめちゃくちゃおもしろかった。
    自分と社会とのつながりを実感することができれば、自分を大事にすることがそのまま社会を大事にすることにつながる。それがどうも難しくなっているのが現代の日本社会で、それをもう一度つなぎなおそうという試みがソーシャルデザインと呼ばれる領域なのかな、なんてぼんやり思った。

  • 朝日出版のソーシャルデザイン2部作に続いて。これでgreenz関連書籍は一段落。鈴木菜央さんの若いころ、greenz立ちあげ前後の試行錯誤のくだりが、非常に参考になった。チャレンジは早ければ早いほどよいと。

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著者プロフィール

NPOグリーンズ代表/greenz.jp編集長。76年バンコク生まれ東京育ち。2002年より3年間「月刊ソトコト」にて編集。独立後06年「ほしい未来は、つくろう」をテーマにしたWebマガジン「 greenz.jp」創刊。千葉県いすみ市在住。家族4人で35㎡のタイニーハウス(車輪付き)にて、小さくて大きな暮らしの実験中。著作に『「ほしい 未来」は自分の手でつくる』(講談社 星海社新書)。

「2015年 『BIOCITY ビオシティ 62号 再生可能エネルギーを活かした地域創造へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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