「選挙フェス」17万人を動かした新しい選挙のかたち (星海社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385443

作品紹介・あらすじ

無名のミュージシャンが、参院選で17万票を集めた!
「自分の勝ち負けよりも、みんなの心に火をつけたい」本気でそう訴え、2013年夏の参議院選挙をかき回した候補者がいた。供託金調達のための全国ツアー、ラップを彷彿とさせる街頭演説、Twitterでの討論、野外フェスを選挙に持ち込んだ画期的選挙手法「選挙フェス」――。邪道とも言える方法で選挙をマツリへと変え、見事“種火”となった男、三宅洋平。彼はなぜ、無名の新人候補でありながら17万もの票を獲得することができたのか。また、国中で“祝祭空間”を創りだした特殊なやり方に、再現性はあるのか。選挙前・中・後、それぞれの三宅を主観/客観両面から検証し、その是非を問う。「選挙はおもしれぇ、だからやめらんねぇ!」

感想・レビュー・書評

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  • 世の中を変えようと思ったら、小さな壁をつくらないで、ふれあってみることが大切なんだって、この本見て本当に実感した。

  •  2013年の三宅洋平の参議院選挙を振り返る。

     選挙だけでなくそこまでの三宅の人生も語られ、参院選が突然の点ではなく、それまでの人生とつながっていることが分かる。喜納昌吉との出会いが政治の道のきっかけだったのは驚いた。
     この本がいいのは三宅洋平自身の振り返りと平行して、取材したライターによる文章を載せているところだ。ともすれば勢いだけとも思える三宅洋平の選挙だが、その功績は大きい。

     三宅洋平についての本としてこれが一番良さそう。

  • 革命家、三宅洋平。選挙フェスで聞ける熱い想い
    にエールを!

  • 政治家は脳みそじゃない。姿勢だ。いつか彼が永田町に乗り込む日まで。応援したい。

  • 著者は三宅洋平となっていますが、どちらかというとメインは「AERA」編集部員でもあるライターの岡本氏による取材。三宅洋平を称えるような内容ではなく、あくまでライターとしてある一定の距離を置きながらの取材で、三宅が全くの無名でありながら、なぜ17万もの票を集めることができたのか、冷静に分析しつつ、しかしやはり三宅という男の魅力にも言及している。その取材内容と三宅自身が書いた想いが交互につづられている構成となっている。

    現在、参院選選挙活動まっただ中で話題になっているのがミュージシャン・三宅洋平。街宣の集客数がえらいことになっている。「選挙フェス」と称して、2013年にも出馬している。この時落選しているが、全くの無名であり、職業的にはミュージシャン、街宣カーも使わず、名前入りのタスキもほとんど使わないどころか、ロン毛、髭面、私服、裸足、という選挙活動も外見も型破りな候補者でありながら、17万票も集め、落選候補者中、得票数はトップ。彼より得票数が少ない候補者が当選しているのに、なぜ三宅が落選なのか、と話題になった。

    三宅を知ったのは13年の参院選からだが、面白い人がいる程度で、音楽に興味のない私はあまり気にはしていなかったが、今回立候補したということであらためて街宣を聞いていると、自分が政治やライフスタイルに対して抱く考えとほとんど同じことを熱く語っているではないか。

    三宅はSNSをフル活用していることでも知られているが、それは他の立候補者も同じ。しかしダントツでシェア、拡散されている数が他とは違う。岡本氏の分析はそもそも立候補者自身に魅力がなければ、SNSなどの端末ツールは生きてこないのだという。17万人動かすことができた答えはこのあたりにありそうだ。

    今回の参院選の様子も動画でみることができる。彼の言動には賛否両論があるが、まずは偏見なく街宣を聞いてみることをお勧めする。

  • 内容以上に本の形式が印象的でした。選挙の当事者である著者の独白と、選挙への参加を傍で傍観者として見つめるライターの観察が交互に続いていきます。著者による自分語りだけだと、それがありのままの話なのか、本当は少し盛ってるんじゃないかなどが気になります。反対に、第三者による記述だけだと事実の羅列がひたすら続いて読み物としての面白さに欠けます。このようなハイブリッド式のノンフィクションにすることは今まで感じていた問題を解決してくれました。更に、文章が単調にならないので読む際のメリハリにも繋がりました。

  • 「選挙を祭と化する三宮洋平」
    選挙を祝祭空間とし、新しい選挙の形を生み出す。
    知識も人脈もない中で己の力で全国に訴えかけて成功する。
    ネットは「集合士知」「集合技」
    どんどん恥をかいて助けてもらえばいい。バカがばれてもいい。

  • 選挙という土俵にあがる勇気、無知を隠さないこと、人の根本にあるワクワクすることで政治に無関心な人を動かした三宅洋平という人の17日間を丁寧に説明した本。本人だけでなく、ライターの岡本さんと両者の考えや意見が、書体を変え、交互に展開されており、読み物が苦手な層にも分かりやすい構成。選挙フェス同様一方的で無い所が凄く良かった。

  • 無名のミュージシャンが、参院選で17万票を集めた!
    「自分の勝ち負けよりも、みんなの心に火をつけたい」本気でそう訴え、2013年夏の参議院選挙をかき回した候補者がいた。供託金調達のための全国ツアー、ラップを彷彿とさせる街頭演説、Twitterでの討論、野外フェスを選挙に持ち込んだ画期的選挙手法「選挙フェス」――。邪道とも言える方法で選挙をマツリへと変え、見事〝種火〟となった男、三宅洋平。彼はなぜ、無名の新人候補でありながら17万もの票を獲得することができたのか。また、国中で〝祝祭空間〟を創りだした特殊なやり方に、再現性はあるのか。選挙前・中・後、それぞれの三宅を主観/客観両面から検証し、その是非を問う。「選挙はおもしれぇ、だからやめらんねぇ!」

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著者プロフィール

ミュージシャン
1978年、ベルギー生まれ。(仮)ALBATRUSのボーカル・ギター。早稲田大学卒業。元リクルート社員。2013年、「日本社会の価値観を多様にひらく」必要性を感じ、参議院選挙への立候補を表明。緑の党の推薦候補として、型破りな選挙活動「選挙フェス」を展開する。天性のカリスマ性と言語感覚で、多くの有権者の共感を呼び、比例区17万6970の個人得票(全候補中26番目)を得るも、落選。口癖は「ヤーマン」。

「2014年 『「選挙フェス」17万人を動かした新しい選挙のかたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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