ストーンコールド 魔術師スカンクシリーズ 1 (星海社FICTIONS)

著者 :
  • 星海社
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本棚登録 : 91
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061388536

作品紹介・あらすじ

悪徳資産家として名を馳せた父親の逮捕をきっかけにスクールカーストの頂点から最底辺へと転げ落ち、ガスガンの的にされ、左目を潰された雪路。「誰も信用するな。損得だけで考えろ」体に染みついた父の教えに則って復讐という名の取引を開始した雪路とその恋人・真波の前に現れた謎の黒人ドラッグディーラー、"魔術師"スカンクは妖しく囁く-「俺の薬物は、魔法だ」熾烈ないじめを迎え撃つ十七歳の凶弾の行方は-!?江波光則が圧倒的な筆力で咲かす悪と暴力の華。著者初のシリーズが満を持して開幕。

感想・レビュー・書評

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  • 他人にオススメできるかと問われればNo
    ストーリーやプロットが巧みかと言われればNo
    作中の登場人物に共感もできない。
    文章が美しいとか予想外の結末がまっているとかそういうことのない作品だが。こういうのを読みたかった。
    ガガガ文庫の三作とテーマは近いし作風も似ているけどちょっと突き抜けた感があって。佐藤友哉、海猫沢めろんの初期作品に通じるものがあるかも。
    連作のようなので、楽しみ。

  • ダークな世界観でキャラが立っていて、面白いと思う反面、登場人物のキャラ性(物言い)と私の読解力のなさがあいまって、誰のセリフか分からなかったり、一文が理解できずにひっかかる部分があっていまいち没頭しきれなかった(エログロ世界観的にも共感系ではないので…)のが少し無念。

  • 裕福な商人の息子として育った少年が金にあかせて他人を虐待していた報いを、現在受けていたが、彼はそれに対して不合理だと感じていた。片目を失くしたことから、その報復を決意するが、あるものを手に入れてからその方向は……。
    虚淵玄さんが解説なのもごもっとも、な思いっきりダークなバイオレンス小説。こればっかり読むのはしんどいけど、たまに読むとこういうのも私は楽しめる。こういうのにありがちな「俺が俺が」「俺がかわいそう」という雰囲気を感じないのが、江波光則さんの私の好きなところだと思う。安心して二巻が買えます。

  • すごい、すごすぎる。本当にすごいと言葉も出ない。読み終えてしばらく経つのに、まだ心臓がドキドキしてる。ストーリーを描くと陳腐に思えるだろうに、銀幕の中で映画を見てきたようだ。千円のタイムトリップ。周りが見えず聞こえずただただ夢中で読んでいた。部屋にいるときに気になっていた空気の音さえも気づかなかった。

    どん底の賤しさとも洗練された空気とも喜怒哀楽の感情とも違う。ただそこにあるだけなのだ。なるべくしてなったともまた違う。なったからなって、そこに運命も必然もなくて、ただ思い通りに、自分でも分からないまま思ったように動いただけ。愛なんてきれいごととして飾られた言葉は似合わないのに、そこに確かに愛があった。クラスメイトの血塗れ死体に溢れた体育倉庫。外には警察。テレビや週刊誌を通して見たらただの悪役。うまい具合に蔑まれ、怖がられ、侮蔑され、好き勝手な感情をもたれる存在。ああ、なのに、そこには確かに愛が存在したのだ。本当にいつまでも待っていられるかは分からない。その瞬間には永遠と呼べる愛が存在した。

    私はどうやら一本芯の通った人物が好きらしい。たとえそれが世間から見て歪んだ哲学でも。

    虚淵玄の解説も納得の会心作。中央東口さんのシャープで銃器や臓物が映える絵もよく合ってます。どこぞの訳知り顔の評論家にとやかく言われたくないが、もっと読まれても良い本。

  • 表紙に惹かれて購入
    主要人物(表紙の二人)が好きになれたら
    たぶん最後まで読めると思う
    賛否が出る作品ですが、かなり面白かったです

  • 虚淵玄の書評が素晴らしい。

  • 表紙もモザイクかかっています。目次にモザイクなしの絵があります。
    シリーズ名になっているスカンクは話の後半にしか出てきません。ただし最後の方まで主人公とやり取りをします。
    続編が出るようですが、おそらくそれらの話も「スカンクが関わった人間の話」になると思われます。
    後書きで作者も述べていますが、「優れた所のない」作品だと思います。
    が、主人公の心情の移り変わりが、ぶれる、と言うより、なだらかな曲線を描くような感じで、「愛おしい」という感じでしょうか(良い表現が思いつかなかったので作品解説にあった言葉を引っ張ってきてみました)、そんな印象が残りました。

    ちなみにこれ、学校など「集団の愚」がある所で読まない方がいいです。
    もしかしたらですか、読んでいる最中に、それらが目に入ると、恐ろしいくらい冷めた眼で見てしまう羽目になると思います。

  • うちの風呂も掃除したいので洗剤の名前を教えて欲しい。

  • この学校をコロンバイン高校にしてやろう。そう、決めていた。悪徳資産家として名を馳せた父親の逮捕をきっかけにスクールカーストの頂点から最底辺へと転げ落ち、ガスガンの的にされ、左目を潰された雪路。
    「誰も信用するな。損得だけで考えろ」
    体に染みついた父の教えに則って復讐という名の取引を開始した雪路とその恋人・真波の前に現れた謎の黒人ドラッグディーラー、 “魔術師”スカンクは妖しく囁く――「俺の薬物は、魔法だ」
    熾烈ないじめを迎え撃つ十七歳の凶弾の行方は――!? 江波光則が圧倒的な筆力で咲かす悪と暴力の華。著者初のシリーズが満を持して開幕。解説・虚淵玄。

    最前線にて作品をお読み頂くことができます。
    最前線で『ストーンコールド 魔術師スカンクシリーズ 1」を読む→
    http://sai-zen-sen.jp/fictions/skunk/

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