自閉症 (講談社現代新書 697)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061456976

感想・レビュー・書評

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  • 1983年初版の、自閉症に関する古典の一つと言っていい良書。日本における自閉症概念と(今でいう)”療育”の黎明期について知ることができる。自閉症概念の流布が”児童精神科”の誕生の歴史と重なっていることに改めて気づかされ、感慨深い。

    もちろん”発達障害”という概念もない時代に、むしろ最前線で自閉症児たちとがっぷりと取り組んできたのは学校教育と保護者だった。その真摯な試行錯誤の軌跡の一部を知ることができて、貴重。

    つまり、この本は、昨今よく見られる単なる自閉症についての概論ではなく、日本における自閉症の歴史を知ることができる点で優れている。主眼は、自閉症児とのコミュニケーションをとるための取組にある。しかも、医師に良くある(ごめんなさい、でも実際そうだ)上から目線の一般論ではなく、一人一人の子どもと年月を重ねてきた具体的で重みのある観察と実例に基づいている。

    内容は全く古くなく、現代でも充分通用する。それだけのリアリズムがある。

    先人たちの足跡に感謝の気持ちが湧いてくる本。

  • かなり大昔?に観た映画「レインマン」で、自閉症の存在を初めて知って興味を持ち、もっと詳しく知りたくなってその頃に読んでみた本。
    当時は今ほど自閉症という言葉も理解されておらず、引きこもりのように人を意識的に避けてる人のような認識でいたような気がする。
    実はそれほど分かりやすいものではなく、もっと複雑なものであるということをこの本では紹介されている。
    いまではこうした病もいろいろ分類されるようになってきて(アスペルガー症候群とか)時代の流れを感じてしまう。

  • 閉架書庫から出してもらった本だな
    という時代を感じる文体。
    内容は今まで読んできた本と大きく変わらなく
    特段覚えていることも出てこない。

  • よくアスペという単語を、見かけたり聞いたりするようになったが、フェチと同じように、軽々使われているなぁと疑問に思い手に取った本。

    この本は1983年初版とあるので、比較的昔の本になってしまうと思うが、自閉の症状を様々な体験によって紹介している本であった。

    そうか 自我がないと他人と自己を区別できないのか・・・
    相手が嫌だから、学校が嫌だからとかではない ありのままで他人を受け入れられない。 う~ん勉強になりました。

  • 自閉症
    玉井收介(著)
    (出版社) 講談社
    (価格) 円
    (ISBN) 9784061456976

    (図書館)

    もう30年以上も前の著書であるが、何冊か借りた入門書のなかでは最も自閉症への理解を深められた感がある。とにかく具体的なエピソードが豊富で、『自閉症児』の姿が浮かび上がってくるよう。わかりやすいうえ、謎を解いていくようなミステリー的な面白さもあった。

  • 俺も自閉症に近い傾向があるなあ。

  • 高校の図書館で出会った、私が心理の世界に関心を持つようになったキッカケの一冊。

  • 高校の図書館で、橋から端まで目を通していたときに
    ふと目に留まった本。

    自閉症の症例が複数紹介されており、こんな病気があるんだなぁと
    人の脳が及ぼす人格への影響力に関心を覚えました。

  • これも授業がらみで読んだような気がする。

  • 児童を主体とした内容でした。

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