稟議と根回し (講談社現代新書 772)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061457720

感想・レビュー・書評

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  • 名著と名高いビジネス書なので、読んでみた。実際ビジネス書の中では名著の類だと思った。

    稟議と根回しをうまくやる方法ではなく、それらにどういう意味があり、どのような背景によっているのかとう解説が組織論などをとおしてなされている。かなり古い本ではあるが、日本企業の成り立ちや組織の設計思想も分かるので、新入社員は読んで損はないと思う。
    また、日米の雇用様態や社員の立場の違いも論じられていて面白い。日本では共同体の成員としてのふるまいが求められ、アメリカではジョブ単位で成果を求められる。どちらがいい悪いではなく、どちらもいい点と悪い点があるということが本書を読むとよく分かる。
    日本でも終身雇用や総合職一括採用をやめようという声が大きくなっている気がするが、今の日本の雇用システムを変えたところで、何かいい方に行くとは思えない。非正規の雇用が正規になって給料が上がるなんてことはなく、正規雇用でも不安定な身分になるとか、単純労働に限定されてキャリアアップできないとか、また別の課題になって労働者にふりかかってくると思う。業界によってはすでにそうなっている。極端に雇用形態や採用方法を変えるよりも、本書を参考に、日本の企業文化のいいところは残し、悪いところを少しずつ直していくのがよいのではと思った。

    1985年出版、著者は1930年生まれという古い本だが、不思議なことに内容はあまり古びていない。バブルの時代から、日本のビジネスの流儀はよくも悪くも変わっていないようだ。また、多少は現代の感覚とずれているものの、男女雇用機会均等法の前に書かれた本と思えないほど、本書における男女の扱いもフラットで、意外な感じがした。

  • 図書館で読了。
    「第4章コミュニケーションの仕組み」は読んでおいて損はない。

  • かなり古い本だけど、仕事の進め方とかキャリアを考える点で、考えさせられるところもある。

  • 2017/05/28 初観測

  • * 購入日20171206
    * Amazonで購入した。

  • 今も昔も会社組織は稟議と根回し。会社はファミリーで生き物だから。
    1.情報提供者になる。情報屋にはならない。
    2.ポリティカルブローカーになる。
    3.ゲートキーパーになる。

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著者プロフィール

財団法人日本交通公社観光調査部主任研究員。
筑波大学大学院環境科学研究科修了、三井建設株式会社を経て、1998年財団法人日本交通公社入社。2001年同財団研究調査部主任研究員を経て、2009年より現職。2008年より立教大学観光学部兼任講師、2009年セントラルフロリダ大学ローゼンカレッジ客員スカラー。
著書:『観光読本』(共著、東洋経済新報社)

「2010年 『観光まちづくりのマーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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