- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061491700
作品紹介・あらすじ
古代日本最初の歌集に収められた四千五百首余りのなかから、現代詩人の心が選りすぐる秀歌の数々。巻一から巻四までの鑑賞と読解。
感想・レビュー・書評
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万葉集の中に、沙弥満誓(さみまんせい)の歌として、
世間(よのなか)を何に譬(たと)へむ朝(あさ)開(びら)き
漕(こ)ぎ去(い)にし舟の跡(あと)なきごとし
という歌がありますが、その後この歌は第三の勅撰集「拾遺集」に
世間を何に譬へむ朝ぼらけ
漕ぎ行く舟の跡の白波
と載せられています。しかしながら、この歌は後世多大な影響を及ぼし、
恵心僧都源信、方丈記の鴨長明、そして松尾芭蕉などが引用しています。
これは、「漕ぎ行く舟の跡の白波」という無常観が下の句にあるためだろと
大岡信氏は「私の万葉集」の中で述べられいます。
舟(人)の過ぎ去った跡は他の波によって打ち消され跡形ない。
鏡のような静かな湖面では暫くは残るでしょうが、
荒波たつ世間ではたちどころに消えてしまうでしょう
これが世の中、世間なのでしょうか
しかしながら、これを書きとめた沙弥満誓という人の
人物像は詳しくはわからないけど、名前だけは残っています。
いや、こう申し上げた方がより正かもしれません、
良い作品はその人の個性を離れて生き続けると。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
改元2カ月前に偶然買った万葉集鑑賞本全4巻のうちの第1巻。
歌と解説・背景説明などが、難し過ぎず易し過ぎず、多過ぎず少な過ぎず、気楽に読了。
いよいよ次巻には『初春の令月にして、気淑く風和らぐ』が登場。 -
[ 内容 ]
古代日本最初の歌集に収められた四千五百首余りのなかから、現代詩人の心が選りすぐる秀歌の数々。
巻一から巻四までの鑑賞と読解。
[ 目次 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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