アガペーの愛・エロスの愛: 愛の実践を考える (講談社現代新書 1272)

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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492721

作品紹介・あらすじ

愛するとはどういう行為か。一見別物に見える性愛も親切も、自分を意欲的にし、他者に働きかける点で、同じ愛である。一体化を求める対話的行為としての愛を考える。

感想・レビュー・書評

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  • アガペーの愛には、エロスの愛が充満してこそ、本当の愛といえる。

    バビエル・ガラルダ神父様の著書であるが、「アガペーと性愛」についてのテーマが多く深く語られていたことは特筆すべきことかもしれません。

    「対話の精神」の章において、感銘を受けた箇所

    「真の対話とは、心を相手に伝える自己表現であり。相手の自己表現を心に受け入れることである。この対話は、必ずしも口から出て来る言葉で成り立つものとは限らない。」

    あと、こういうお話

    フランスの片田舎で、ある農夫が、仕事が済んでから村の教会に入って、一時間ほどにわたってただ座っている。本も読まず座禅も組まず、見た目にはこれといった祈りもせずにただじっと座っているその神秘的な姿を、前から感銘を受けながら眺めていた人が、ある日のこと、そっと近づいて、
    「まことに失礼ですが、ここに座って何をなさっているのですか」
    と聞いてみたものである。
    すると農夫は
    「別に何もしていません。神様はここにいます。わたしもここにいます。それだけです。」と答えた。
    「でも、神様とお話はしていますか」
    「わしですか。何も話していませんよ。神様の話を聞いているだけです」
    「そうしたら、神様は何をはなしていらっしゃるのですか。」
    「神様ですか。何も話していませんよ。わしの話をきいていてくださるだけです。」

    この農夫の対話は、まさに人間同士の心の触れ合いにも当てはまsる、言葉のいらない沈黙の対話の見本である。

  • ガラルダ先生の本。いつも受けている授業と似ているので非常に入りやすい。
    金、権力、肩書き、快楽の4K に打ち克つ、神秘な鐘の音を求める意欲が必要。

  • 面白い。
    ただ大学の教科書に使われているだけあって、ちょっと堅苦しい。

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