- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061497917
感想・レビュー・書評
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<b> こうして、どうすれば罪の状態――神の動かない状態――より抜け出せるかという果てぬ思索が開始され、この大問題をめぐって律法主義や神殿主義や黙示録思想などが生まれ、そのうちについにイエスが登場し、いきなり「神は動いた」と告知してしまうのだ。</b><br>
(P.208)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文芸理論になじみが無いので、文学的観点から小説を読むってこういうことなのね~という感じ。
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各現代作家の作風について書かれたこの本。
村上龍。村上春樹。保坂和志。阿部和重。舞城王太郎。いしいしんじ。水村美苗。
そうそうたるメンバーについて書かれている。
主には、純文学が「エンターテイメント化」しているというのが話題。
「内省」「描写」を省くことで文学特有の「かったるさ」が軽減される。
典型的なのは舞城さんでしょうか。ファウストの作家さん辺りは、本当に新鮮だと思う。
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阿部和重の「ペラさ」(饒舌だけどよくみると同語反復だというような)、ひいては日本語そのものの「ペラさ」に言及しているところが一番ノリノリで面白い。でもいかんせん私は舞城王太郎もいしいしんじも保坂和志も読んだことがないので読者としては不適切なんですが。
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その時の歴史を考慮すると・・・的な能書きをたれて少人数で楽しんでいるだけ、といって文学を学問として学び語るという行為を嫌悪していたけど、それをするなら文学をある程度理解してからすべきなのではないかと考え買った1冊。
好きな作家を扱っているからやっぱりとっつきやすい。文学が楽しいという人の気持ちがわかった。
でもやっぱりあのこじつけ感がいやだから文学はあまり好きにはなれない。