日本書紀(上)全現代語訳 (講談社学術文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061588332

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  • 日本最初の官撰国史『日本書紀』の現代語訳。上巻は神代から宣化天皇まで。

  • これは文庫本で、上下の2冊になっている。今般、上巻を紐解いてみた。
    取り扱われている内容というのは?神々が国土を造ったとされること、諸々の手近なモノを掌る神々が登場したこと、神々の世界や地上を治める神々が在って子孫が生まれ、そうした神々が皇室等の祖となって行くというような神話が語られる「神代」という内容から起こる。以下、最初の天皇と言われる神武天皇以降、各々の天皇の時代を綴るという体裁で続く。そういう形で28代目までの各々の天皇の時代に、14代仲哀天皇と15代応神天皇との間に在る神功皇后の時代を加えた各節から成る18巻の内容が、この文庫本の上巻に収められている。
    歴代の天皇に関する記述ということについては、挿話が多く伝わる場合も、その限りでもない場合も在るようで、かなり淡々とした綴り方の箇所も、活き活きと様子が活写されているように感じられる箇所も混在する。他方、「〇〇天皇の在位X年目」という意味で「五十年」を超える、「半世紀以上の在位」というような年数が記され、節の末尾に在る崩御の旨を記す辺りに「百歳」を超えるような年齢が記されている例も多く在る。こういうのを視ると、「神代」と「歴代天皇」が「殆ど同一次元」で語られているというようにも思えた。そんな訳で「実在したのは第XX代の〇〇天皇から?」という話しは色々と在るようだ。読んでみた後の感じ方ということでは、「“実在”と明言出来るのは、かなり時代を下った辺り??」という具合に思った。
    読んだ限り、本当に一人の人物を巡る挿話なのか、複数の人物の事績や伝えられる挿話を「神話の創造」というような具合で纏め上げたのか、判然としない感は否定出来なかった。が、遥かな昔から権力を巡る有力者間の抗争、派閥争い的なモノ、各地に根を張る勢力間の争いというようなモノ、或いは恋慕や妬心や猜疑心による醜聞的な事件というモノが尽きることが無かったということに想いが至ってしまった。そんな他方で、後世に伝えるべく徳を示したというような挿話、果断な行動で成功を収めたというような挿話も在る。更に、古代世界では日本と朝鮮半島との間で色々と在ったようで、そういうことに関連する記述も多いかもしれない。
    実は「相当に古い由緒を誇る」というような神社に関する事柄に触れると、『日本書紀』に在るような話題が出て来る場合が在り、そういうモノに触れた中で『日本書紀』に興味を強く抱くようになった一面が在る。そんな訳で非常に興味深くこの一冊を読んでみた…

  • 分かりやすく書いてあるとは言えしっかりと内容を理解するのは大変。日本のルーツは少し理解できた気もする。

  • 神代と神武までとりあえず読んだけど、古事記と比べて、そこかしこが儒教的で驚く。
    調べたら、やっぱりそういうことみたいで。

    編集が徹底してる

    類似の伝承は併記してあるので、同じ話のバリエーションが繰り返される。
    それが読み方によっては狂気的にも読める。
    こういう小説作れないかね。
    クンデラとかがやると面白そう。

  • こりゃ、最後まで読めるかな?
    神様の名前が同じようなのばかり出て来るわ!

  • とりあえず原文読む前に通読。
    最初は天皇は神様だったんだから、もっと天翔けたり地を分かったりしろよ、と思ってつまらなかったんですが、とても優れていたり、平凡だったり、后に散々浮気のお伺いを立てては断られ続け、それでも后不在の時やっちゃってばれて出てかれちゃうのを嘆いたやりとりを2000年も記録されてる情けない仁徳天皇がいたり、妊婦の胎掻っ捌いて胎児を見るとかいう残虐な武烈天皇もいたり、そういう色んな性格の天皇がいたんだな、ってのが読めて面白かったです。
    仁徳天皇がやっぱり読みごたえありました。即位のところから美しく切ない兄弟愛です。

  • 上巻は、神々の国生みから葦原中国平定。
    そして神武天皇から宣化天皇までである。
    神々の誕生、そして国生み、葦原中国平定といった巻頭のおおまかな流れは「古事記」と同じであるが、細かな部分でだいぶ違いがある。
    何よりも、「日本書紀」と「古事記」では、存在そのものの性質が違うことがよくわかる。

  • 神代はやはり「文学性」としては古事記の方が豊かだ。

  • 古事記のほうが好き

  •  この書籍では、同じ史書「古事記」とは内容の形態が違います。
     まず、「古事記」では上中下巻の三巻ですが、この「日本書紀」では神代は二巻で天皇では、欠史八代、景行と成務両天皇、履中と反正両天皇、允恭と安康両天皇、清寧と顕宗と仁賢の天皇が一巻となっていて、天皇ではない「神功皇后」が入っていてそれが一巻となっています。

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