始皇帝陵と兵馬俑 (講談社学術文庫 1656)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061596566

作品紹介・あらすじ

二千二百年以上も前に中国を統一した秦の始皇帝。その巨大陵墓は二重の城壁を備え、墳丘の下には未発掘の地下宮殿が眠る。死後も皇帝の霊魂が地上で暮らすための寝殿を建て、八千体に及ぶ兵馬俑を造った帝国不滅への願望。現地踏査を続ける第一人者が最新の研究成果や遺跡の徹底図解を紹介し、地下帝国の発掘から滅亡した地上の帝国の実像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 兵馬俑とは何かを突き詰める事によって、それを遺した始皇帝という人物と、彼が影響を及ぼした後世の中国史まで垣間見えてくる。驚くべき精密さを誇る兵馬俑の詳細ほか、秦始皇陵の全体像、それらを取り巻いている自然条件と、春秋戦国時代から受け継がれてきたであろう風習や技術等々、知りたかった事を超える充実した内容。

    始皇帝陵、兵馬俑とも、依然発掘途中であり、地下宮殿は発掘の予定さえ立っていない。中国の研究者が現在の技術で出来る事をわきまえ、出来ない仕事を次代に託す姿勢は、古代から綿々と歴史を記してきた国ならではの壮大な計画性だし、こんなだからこそ、30年以上も掛けて2,000年以上も残る地下帝国が作れるわけだと、中国のスケール感に圧倒される思いがする。

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著者プロフィール

学習院大学名誉教授

「2023年 『始皇帝の愛読書 帝王を支えた書物の変遷』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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