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- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061598355
作品紹介・あらすじ
挨拶とは、心で心を読むことである-。日常語になった禅のことば、著名な禅語の一つ一つに、人生の機微に触れる深い意味が込められている。人としてのあり方を示す禅語があり、さとりの風光をあらわす語句がある。活路を見出す教えがある。禅とは自己の本来性に目覚めることを教えるもの。禅のこころを生き生きと味わうための、「読む禅語辞典」。
感想・レビュー・書評
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禅の世界は、言葉や文字でどんなに説明しても説明し尽くすことのできる世界ではない。また手とり足とりつきっきりで指導しても禅の奥儀を会得できない。あくまでも冷暖自知によってしか理解できないものである。
自己こそ自分の主である。他人がどうして自分の主であろうか?
万事休すとは、宗教上の理想に振り回されることなく、それらに対する執着をすべて捨ててしまうことをいう。本来悟りも迷いもなかった。また本来涅槃もなかった。
手の中で何かを持っていると宇宙をつかめない。
持っているものにこだわりがあると、それを手放したくないので手の自由が利かない。そうなると宇宙どころか、小さな石さえつかむことができない。今持っているものを思いきって捨てて、手の平いっぱいに広げると、そこに宇宙はすでに満ちるという考えである。つかもうとする計らいを捨てたときに、すべてのものが自分のものになるわけである。そこに無一物中無尽蔵の世界が開けてくる。
仏教の世界観、人生観ではこの千変万化の自然界は仮の世界であって、本来は空無であった。
仏教の常識的解釈に従えば、どこに生まれようと生まれたところで、決して迷うことがあってはならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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