禁涙境事件 ”some tragedies of no-tear land”

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824041

作品紹介・あらすじ

仮面の戦地調停士の過去がついに明かされる――!?
上遠野浩平×金子一馬、極上のMYSTERY×FANTASY!

涙。――それは誰もが流すもの。たとえ禁じられても、こらえきれず溢れるもの……
魔導戦争の隙間にあるその非武装地帯には、見せ掛けと偽りの享楽と笑顔の陰でいつも血塗れの陰惨な事件がつきまとう。積み重ねられし数十年の悲劇の果てに訪れた大破局に、大地は裂け、街は震撼し、人々は喪った夢を想う……そしてすべてが終わったはずの廃墟にやってくる仮面の男がもたらす残酷な真実は、過去への鉄槌か、未来への命綱か……?

感想・レビュー・書評

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  • 戦地調停士シリーズ第4弾。魔法と剣の世界で、唯一魔法が使えない場所、禁涙境。そこで過去に起こった複数の殺人事件。一見関係ないはずのピースを、最後にエドが一つにつなぎとめる。
    エドが少し辛かったな、と感じる話でした。

  • 事件シリーズその4。
    連作短編集風に、禁涙境の過去の事件を1つずつ明らかにしてゆき、最後にそれがら実は、的なお話。
    事件シリーズとしてはちょっと読みにくくなったかな?最後の展開も今までの作品と比較すると以外性が少なかった印象。(今までのが想像不可能なネタであったというのもあるが)
    どうでもいいけど、EDより、レーゼや風の騎士のお話の方が読みたかったなぁ。

  • レビューは未定。

  • 戦地調停士シリーズ 第4弾。
    荒野の果てにある非武装地帯のスラム街:禁涙境
    あらゆる魔導が“十字線”の元、無力化される。
    そこで現在までに起こった未解決事件を、
    戦地調停士EDが解決するという短編集的なお話し。
    最後はちゃんと収束させてくれます。
    EDと風の騎士の少年時代のエピソードも
    挟みこんでありますし、何とEDが仮面を外すんですよ!
    そして、いきなり登場する残酷号。
    次の号のタイトルですね。繋がりありますよね・・・

  • 禁涙城で起こった過去の事件がパートにわかれていて
    その事件が現在である一番さいごにつながっていく。

    過去の話の中にはEDと風の騎士(どうしてもイメージがフォーチュンのクレイ(祖父が青の騎士)になる)の過去の話もある。

    海賊島事件にも出た、自称芸術家の下品な動機を否定するような描写がある。
    今回は世界的な舞踏家が最高の客を作り出す禁涙城という場所の維持のために
    つぎつぎと殺しをしていった話をパートごとバラバラにわけ、最後にEDがつなげる構成になっている。

    別の部分では、残酷号が禁涙城を倒す、またロザンとネーティスが登場するなど、この次の巻の伏線(?)にもなっている。

    禁涙城は呪文を1/4の効力に弱めてしまう場所=実質上ほとんどの呪文がつかいものにならない場所
    であり、それは魔法を用いる紛争地帯にあって難民が逃げ込むには最適の場所だった。
    しかし、その作用は古代の巨大な魔法を吸収する生物の仕業であった。
    これをばらされたくがないために、街の創設者、想像妊娠した娼婦とホテルの支配人、踊りを否定した客(これは完全に私怨)を舞踏家は殺していった。

  • 希望街の妊婦殺害、胎児殺害未遂
    幸運街の殺人鬼の路上死
    無用街の抗争に発展した有力者の暗殺。
    この3つの事件と現れた残酷号と禁涙境の謎。

    まあ、いつかは訪れたであろう破滅の日。
    EDやキラストルなど前作までの人物たちが色々出てるので、繋がりとか考えながら読むと楽しい。

  • 人は一人では生きられず、他者と折り合いをつけながら生きているという至極当然の事実を、著者のデビュー作と似た方式で、しかし異なる角度から“走り抜けて”みせたミステリー。面白かったです!

  • 今までの事件より全体的に分かりにくい。事件や謎解きそのものも分かりにくいし、EDの過去の描かれ方もなんか中途半端な感じ。最後の方は特に意味が分からないところが多かった。次の作品を読めば少しは分かるのかな?あとエグい描写が多かった…。

  • 今までの上遠野さんの作品とはひと味も二味も違うファンタジーとミステリーを融合させた面白い作品でした。でもその後イラストが変わってしまいましたが残酷号以降買ってないのでそろそろ買わないとです

  • 久々ファンタジーSF
    最初はなんだかわからなかったが、
    事件と事件がだんだんつながっていく。

    しかし、エンディングとしては、
    最初に予想した通りだったので
    裏切られた感はあまりなかった。
    ああ、やっぱり的な感想。
    さらっと軽く読める一冊。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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