- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061824874
感想・レビュー・書評
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国家や政治を動かすような力を持つ本を、合法非合法、手段は問わずに奪ってきて、顧客に売りつける商売人。
その名も書物狩人、二つ名がル・シャスール。
慇懃無礼で、己の美学だけに沿って活動する書物狩人であるナカライ助教授が狙うのは、ケネディを撃つ手順を伝えるために使われた本、バチカンが百万ドル出しても手に入れたい本、ナポレオンが晩年に読んでいた本…。
暗躍、異能、裏社会といったワードに憧れを持ったことのある者で、この設定に惹かれない者はおりますまい。
メフィスト系の作品の、小説と漫画の間のようで、ラノベよりちょっとスノッブな、独特の美学に彩られた作品はやはり良きですな。
ナカライ助教授がなぜ「衝撃や心痛で、一夜にして髪の色を失ってしまった」ような鮮やかな銀髪になったのか気になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書物(書き物)活字の歴史を担う物ル・シャスール、銀髪の獅子。
シリーズを追って見るのもいいかも。 -
シリーズ第1作目。
表に出れば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する書物狩人・ナカライ助教授。
その容貌と慇懃無礼な態度、彼の存在自体がミステリアスです。そして依頼人との書物をめぐる駆け引きにはスリルがあり、かなり引き込まれました。
史実にフィクションを散りばめたストーリーは、どこまでが事実なのかわからなくなるけど、面白かったです。 -
国家や歴史を揺るがしうる秘密を宿した書物に纏わる、種々の奇談、虚々実々の駆け引き。
本好きならモチーフだけでも堪らない、極上の歴史ミステリ。
世に二つとない稀覯本を入手する<書物狩人>の、掟の遵守と、悪党然とした書誌愛好家ぶりが光る。
フィクションにしても、“ひょっとしたら”という夢想を抱かせる、『歴史の隙間』に展開する仕掛けの見事さに唸らされた。
作者の膨大な知識や見聞を、独自の物語へと昇華させる手腕は、かの京極作品に初めて接した時の衝撃と似ている。
連作それぞれのレベルが一定に高く読み応えがあり、個別のタイトルセンスも好ましい。
続くシリーズを手にするのが何とも楽しみな作品。 -
あらすじに惹かれて手に取りました。頼まれればどんな手段を使っても稀覯本を手に入れる書物狩人。それらの本には大変危険な秘密が隠れています。史実に上手く絡めて大変よくできた設定でありストーリーだと思います。ただ、世界史が苦手な私には史実に絡めてもらってもあまり興味を持てずに本自体も読みにくく時間がかかり、また最後まで目を通してもほとんど残りませんでした。世界史が得意な読書家さんならきっと楽しめるのだと思います。シリーズではありますが残念ながら私はそういうわけで一冊で打ち止めです。
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先日タイトルだけで借りた本が第2弾となっていたので、1弾を借りる
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あまり思い入れなく読んだのが幸いしてか、おもしろかった。知識の膨大さに圧倒された。もっと世界史ちゃんと勉強しておくべきだったかもしれないが・・・・。
く続きがまだあるようなので読んでみたいと思う。 -
全8巻*歴史的な価値を持ち、政治を動かしかねない希少な本を扱うウラの職業「書物狩人」が暗躍する物語。小難しい用語びっしりでつい読み飛ばしてしまうところもあるけど、設定が新鮮で面白い。もしかしたら、本当にいるのかも・・・