ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔<講談社ノベルス>

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827554

作品紹介・あらすじ

少女達を襲ったおぞましい事件から3カ月が経った-。前回の事件の被害者・来生律子のもとを、謎の毒を持った作倉雛子が訪ねてくる。彼女は小壜を律子に託し姿を消す。未知なる毒の到来は、新たなる事件の前触れなのか!?突如凶暴化する児童達。未登録住民の暴動。忌まわしき過去の事件を巡る、妄執と狂気と陰謀。すべての謎が繋がるとき、少女達は新たなる扉を開く!戦慄の近未来ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 少女たちをメインにした近未来小説の第2弾。
    設定がすでに1で説明されている分、読みやすかったです。

    ただ、京極堂シリーズを近未来を舞台にして、登場人物たちを少女に置きかえただけって感もあり…。

    京極堂シリーズでいうところの榎木津さんポジションの都築美緒ちゃんのキャラは好きだけどね。

    夢と目標は違うし、人間は自分で自分の能力を勝手に線引きして「できない」と思い込んでいる、それは努力の範囲も低いレベルで線引きするから案外楽なことなんだけれども、それじゃあ人生つまんないってのは、まっとうな意見だわなぁ…。

  • 続編が登場するとは考えていなかったので、少々驚いた。
    他作品とのリンクも併せ、登場人物がより人間らしく活き活きと感じられつい頬が緩んでしまう。前作を通して、キャラクタが生き物になっているのだ。少女たちの変化を感じられるのが嬉しい。
    京極作品には珍しいスピード感、「禁断の恋」模様のシリアスさに似合わぬコミカルな対話。
    ルー=ガルーならではの魅せ方がとても好きです。

  • 百鬼シリーズよりもセリフ多いし一文一文が長くもないのに読むのに時間がかかってしまった…。この子達やっぱり年の割に悟り過ぎ!橡さんはやっぱり萌えキャラ。 あ、黒幕さんは好みの変態キャラでした。 邪魅と繋がってる部分もあるから邪魅をこの機会に読み返そうかな……

  • 1巻を読んだのが数年前で、かつ現在手元にないものだから、登場人物を思い出すまでに時間がかかった。
    というより、読了した今でも前回の事件のことは何となくでしか、覚えていない…。
    ルーガルーの世界観は結構好きです。
    こんな世界に暮らしたいわけではないですが。
    やっぱり人と対面で話すのって結構大事だな、と思うのです。
    私自身、人付き合いが得意な方ではないですが、メールや電話の方が、難しいことも多いと思うので。

  • 前作を忘れてたので、再読してから読み始めた。あまり印象が強くなかった律子が主役でどうなるかと思ったが、「忌避すべき狼」よりはるかに読みやすく、長いのに飽きずに一気に読みたくなる牽引力はさすが。
    「邪魅の雫」とも繋がってるらしいが、1回しか読んでなくて「蜘蛛」や「骨」とかに比べて印象が薄いんだよな。
    続編がでるなら読みたい

  • やっと終わった。前作やコミックの印象があったので、読みやすかった。美緒、崩壊しすぎ(笑)

  • これだけ分厚いのに一気読みしてしまう。
    やっぱり京極さん好きだー。
    妖怪シリーズのネタもちょこちょこ入ってるような感じで、
    再読しないとなーと。

    分冊はもどかしかったのでノベルズ版。
    表紙次第で単行本でもよかったのだがこっちの方が好みなので。

  •  4形態の内、「イラストが多い」という理由でノベルス版を購入。前作と比べると、今作の方が読み易かった。

     今回は律子と橡を主軸に物語が展開されたからか、美緒のボケに対しての律子のツッコミや、橡の道化じみた台詞に対しての少女たちの容赦ない返しなど、会話が面白かった。

     今回の物語にある縦軸は「毒」。そして横軸は「夢」である。子供のような夢を目標とする大人たちと、大人のように夢ではなく地に足が着いた目標を持つ児童たち。児童たちは子供じみた大人を「理解できない」と思い、大人たちは大人じみた児童を「理解できない」と思う。現実から乖離したフィクションでありながら、その点はとても現実的だ。

     私が今抱いているモノは、「夢」と「目標」、いったいどちらだろうか。

  • 1と比較して展開速度が格段に上がった気がする。読み出したら途中で止まらない。
    ジャイロ登場といいやはり途中から森博嗣さんかと勘違いする雰囲気だった。森博嗣さんVシリーズの香具山紫子的キャラ出てきたし。
    でもそこは京極さん、哀しさ風味もあり、ああなんてしょうもないことで…といういつもの脱力あり。

    スポンサーとCMについての文句?が面白かった。そんだけ言えたらすっきりしただろうって。
    看板について
    「うちの商品買ってくれ的な」「昔は端末なんかなかったからもっとガシガシついてた。おまけに、自己主張もしてた。何か買ってくれ買ってくれって」「品がないなあ」「ない」

  • ラノベ感2

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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