琅邪の虎 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827561

感想・レビュー・書評

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  • 『取り返しのつかぬ人生とは何だ?未熟さゆえに犯した間違いの事か?

    人は生まれた時には全て未熟だ。その大小の間違いを正していくのが人生ではないか。

    お前は取り返しのつかぬ人生、と言うがお前が悔やんでいる十年の時は無駄な時間だったのか?

    その間にお前は己の未熟さに気付き、新しい知恵や知識を得た。その十年こそお前にとって必要な人生だったのではないか。』

    最後の謎解きが素晴らしい!非常に明快で、すっきりする。濃霧が晴れるような爽快感。

  • 中国歴史ミステリー、第二弾。

    比重は中国歴史のほうが重たい気がする。科学的論理的あっと驚く謎の解決よりは、中国の歴史を感じて、当時の考え方を楽しむ方がメインだったかも。

    今回の謎は、500年生きた虎が人になり町に厄災をばらまくというもの。放火や連続殺人など、次々と新たな問題が起こるので、テンポは良いが「一体どうやって解決するんだ」という心配が募る。
    最終的には前巻と同じく無心先生が解決してくれます。ワンパターンと言われればそうなんですが、成る程と思わせてくれるので、良し。

    登場人物が魅力的です。
    主人公希仁の実直さ。前作を読んでから1年近く経っているのに、4P読めばまた琅邪の世界に戻ってこれる。
    最強夫婦、桃の可愛さと美しさ。狂生先生のかっこよさ。残虎先生の実直さ。
    今回初登場のキャラクターも良い。真っ直ぐで気持ちの良い武人の林直。ありとあらゆる事件を整理記憶している皮肉屋の陽武。

    読んでいる間、暫くはこの町の住人になっているような気持ちでした。

  • 虎と中国って、よく似合う。

    子供に、もっと謎があるのかと思ったー。

  • 相変わらずの安定感。部品の組み合わせ方が抜群にうまい。
    ベタベタな感想ながら、一番怖いのは獣ではなく人間なのです。

  • やっぱりトラよりも人の方が怖い!

    無心登場でサクサク事件解決。
    ちょっとこじつけ?な所も無心さんだからいいか。

    今回も桃夫婦はいい。

  • 復讐も敵討ちも止めて、今のままで幸せになっちゃえば良いのになって。
    最後の最後で復讐ってのに結び付いちゃうんだもんな。

  • 無心先生の深慮遠謀は後に(ネタバレにつき略)となるだけはある。というか、タイムライン気にした方がいい?

  • ラストの科白素晴らしいな。

  • 前作より少し無味な印象です。

  • 「琅邪」シリーズ第2弾

    ≪あらすじ≫
    入院中の難病の子供が、虎に喰われたという女性に攫われる。
    誘拐犯は子供と引き換えに条件を告げる
    「災いを振り撒こうとしている虎を退治してください」

    虎退治を約束し子供を返してもらった警察の希仁達は
    人に化けた虎・人虎の捜索にあたるが一向に見つけることが出来ない。
    すると琅邪の街に様々な事件が発生する。

    死体の消失と
    新たな死体の出現
    人虎の格好をした死体と
    竹簡を持った肘から先の「手」の発見
    そして始皇帝の観光台崩壊・・・

    全ては昔捕まった盗賊団の首領『虎の頭』が関係していた。。。


    ≪感想≫
    希仁が事件を追い、仲間達が団結し、無心が事件を解決する。という前作と話の流れがほぼ同じ。
    無駄もなく、テンポよく、前作同様楽しく読めた。

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著者プロフィール

1954年、長崎県生まれ。福岡県立八幡南高等学校卒業後、陸上自衛隊勤務を経て、古書店を開業。ライフワークである邪馬台国研究を進めるうち、自身初の小説となる『琅邪の鬼』を着想。視覚障害を抱えつつも、家族の献身的な支えの中で執筆を進め、2010年、第44回メフィスト賞を受賞しデビューを果たす。現在、福岡県北九州市在住。

「2013年 『死美女の誘惑 蓮飯店あやかし事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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