十角館の殺人 (講談社文庫 あ 52-1)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061849792

作品紹介・あらすじ

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の七人が訪れる。島に建つ奇妙な建物「十角館」で彼らを待ち受けていた、恐るべき連続殺人の罠。生き残るのは誰か?犯人は誰なのか?鮮烈なトリックとどんでん返しで推理ファンを唸らせた新鋭のデビュー作品。

感想・レビュー・書評

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  • 十角形の奇妙な館が建つ孤島で起きた連続殺人事件。
    実写版の煽り文句に『映像化不可能』とあったので読んでみたく購入。1987年刊行ということに驚いた。古臭さを感じず最後まで楽しめた。

  • 新本格派の嚆矢となった、京大ミステリ研出身の著者による著名作。

    孤島での連続殺人というアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のオマージュ。
    元作とは違い絶海の孤島ではなく、名前のトリックが使われている。

    半年前に同島で起きた4重殺人事件と、リアルタイムで進行する連続殺人の2つの謎が解かれるかと思えば、前者は欠損した妻の左手の謎も含めて放置?される。

    謎は解かれてみればヒントはすべて事前に提示されていて、余計なギミックもなく、極めてフェア。
    前述トリックを除けば、むしろ捻りがないともいえる。

  • 評判通りの面白さ
    自分としては、衝撃の1行そのものよりも、段階的にそこに向かっての高まりの方が楽しめた。
    つまり「その1行はそこに至るまでのルート」の為にあるのだ。
    あと、本格好きが書いてるんだから、本格好きが嫌いなわけがない。

    • マメムさん
      初コメです。
      一行の衝撃は今でも記憶に残っています。凄い作品ですよね^_^
      同じくらいの衝撃な一行ですと、乾くるみさんの『イニシエーション・...
      初コメです。
      一行の衝撃は今でも記憶に残っています。凄い作品ですよね^_^
      同じくらいの衝撃な一行ですと、乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』が有名ですね♪
      2024/04/17
  • おもしろかった。
    ドラマ化の宣伝を見て、そういえば持ってたなと、積読の山を無視して、本棚の奥から引っ張り出して読む。
    こうなると、館シリーズを全て読みたくなるけれど、積読の山を差し置いてまではなかなか。いつになることやら。でもいつかは。

  • 衝撃の一行という謳い文句がありますが、人によってそこまでな可能性も。期待値を上げすぎないことをお勧め。単純に楽しめる作品ではありました。

    ただ作中で出てくる、数ヶ月前の事件においてなぜ左手を切ったのかという疑問は解かれないままでモヤモヤも。そこに事態は事実としてあっただけで、そこはあくまで伏線という考え方もできます。

  • ミステリーの解決シーンは一気に読破
    並行して進む本土と島とのストーリーがいい
    トリックとしても面白かったが、もう少しどんでん返しな感じか好き

  • 再読

  • たしかに「衝撃の一行」だった!
    このどんでん返しのトリック一発だけでなく、孤島の館と本土の謎解きが同時に進んでいくというお話の構造も魅力的で面白かった。一気読み。
    映像化されるとのことだが、これをどうやって映像に落とし込むのだろう?無理じゃね?笑

  • 私が買ったのは48版
    最後の1行を知ったとしても楽しめるんだよなとガッツリ再読
    初読は読み終わってすぐ読み返した記憶がある

    全てが伏線で極上のミステリでありながら、物語全体にロマンが散りばめられている

    私はミステリを読む時は探偵ではなく客だけど、物語が面白けりゃただの客でも充分面白い

  • 再読。
    一気に読み切った。
    あの頃、新本格と言われた一派が次々にデビューして、謎解きを主体とした作品を続々と発表していた。綾辻行人氏は、その最先鋒だった。
    久し振りの再読で、内容をはっきり覚えてはいなかったのに、途中で仕掛けを思い出したが、それでもわくわくと最後まで読み進められた。
    やはり、傑作。

    余談:
    書評を見ていると、最近、初めて読んだという読者が多く、およそ若い世代の方々と推測するが、今の世代にも、当時の読者たちと同じように、ドキドキしながら「あの一行」に衝撃を受けてくださっているようで嬉しい。

    補足:
    「映像化は不可能」という言葉が使われることは多いが、この小説こそ、映像化は不可能だろう。このトリックは、小説にしかできない。文字だけで表現する小説だからこそ成し遂げることができた、至宝だった。
    それを映像化するという。うーん。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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