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- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061854635
作品紹介・あらすじ
蔵書を値踏みする商売は、書物を愛した人の精神と人生の裏模様まで見透かすことになる…。閑を売っている古書店主の周囲に集まるのは、贋作者やホモなど奇妙な人びとと、棟方志功の肉筆や得体の知れない猫。不思議な味わいを達意の文章で織り出して一躍注目された、古書店主兼直木賞作家の、傑作小説集。
感想・レビュー・書評
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古書、古書業界にまつわる話や昭和の香り漂う話が収められている。
表題作の無明の蝶、赤い鳩は読後しんみり。
その他は軽いタッチで古書業界が伺えて興味深い。
どれもじんわりとくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目次
無明の蝶
猫じゃ猫じゃ
四人め
とろろ
靴
雲烟万里
赤い鳩
解説 逢坂剛 -
正直、めちゃめちゃ面白い。文章のリズムが心地よく、読み終わるのが勿体なかった。読書の醍醐味って、つきつめれば「読んでて心地いいかどうか」だと思う。直木賞候補作にもなった本作。なのに、何でこの本が絶版なのか!?解せない。<br>
古本屋「芳雅堂」を営む「私」が語り手の、連作短編集。ユーモラスで、どこか奇妙な古本屋のお客や友人たちとのやり取り。「私」の名前は出てこず、かつ、著者が営んでいた古書店の名前も「芳雅堂」であるが故、虚実ない混ぜになった感が面白い。
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