星封陣 (講談社文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (716ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061856226

感想・レビュー・書評

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  • この作家わりと好きなんですが、今回に限っていえば「龍の棺」(祥伝社文庫)を読めばそれで事足ります。<br>
    要約すると、古代日本の東北に高度な文明があり、それを溯ってゆくとはるかメソポタミア、シュメール文明にまでたどり着く、そしてそこからやってきた人々は宇宙人ではなかったか、というお話。<br>
    SF伝奇、と言ってしまえばそれまでですが、「龍の棺」は非常に緻密な設定に基づいて書かれていて、けっこう説得力あります。オススメ。

  • 物部氏の隠れた一族が、物部氏の秘宝を封じ込んだという伝説に対し、蘇我氏の末裔が、その秘宝を奪取しようと企むという、まあ奇想天外な物語。

  • オチが今ひとつ…だけどおもしろかった。
    主人公が太っている事にも意味があったのだな。
    しかし最後はつまり?どうなったの?
    黄金のジパング?

  • 冒頭から物凄く惹きつけられたのですが、
    同じ事の繰り返しで途中からかなりペースが落ちました。

    ラストも何だかなぁという感じで今一、しっくりとこず。
    竜の柩のあとに読んだ高橋作品だったので
    面白さの差が目についてしまった。

  • 東北に存在した文明にまつわる伝奇的小説。
    …という触れ込みに引き寄せられて読んでみました。

    20年程前の作品なのですが、
    これだけ現在の文明の利器が発達した状態で暮らしていると、当時がなんとスピード感のないものだったかと…。
    移動途中で連絡がとれないから大富豪にして飛行機を
    持ち出したとしか思えません…今ならケータイでことが済む。その辺の状況を考慮して読むと面白いと思いますが…伝奇小説は冒険度合いと同時に、重厚さに引きずられずスピード感があるとよりワクワクすると個人的に思っているので、その点は残念なくらい、発想にもたつきがあることは否めません。まあ、金にあかせた解決をしているので、その点は努力処置が見受けられますが…

    発想が面白いから、残念。

    現在に書き直すと、その辺のスピード処理は難なく出来るので、もっと楽しくなるだろうし、別にドンパチする必要もなくなるのではないか?と思ったりした。

  • なんだこれ、面白い。江戸川乱歩とかの伝奇小説、という感じ。
    物部伝説や日本のキリスト、宇宙人説などなど広範囲に渡って奇伝怪談が繰り広げられる。いや、著者にとっては全て一本道に繋がっていそうなのが面白い。
    ただ最後が…結局どうなったの??

  • ストーンサークルにピラミッド、キリストの墓とその手の話がスキな人にはたまらんネタてんこもりのお話です。
    しかし、何よりすごいと思ったのは主人公のデブが伏線だったことでした…。

  •  楽しく読むことができた。最初はちょっとリアルなサスペンスタッチでいくのだが、途中からどんどんと話が暴走していって、最後は「ここまできてしまったのか」ってちょっと途方にくれてしまったりした。主人公が小太りって言うのは結構意表をついた。それなりに必然性があるあたりもおもしろい。たいした必然性ではないのだけど。
     筆者お得意の「東北ネタ」がずらりと並んで、キリストの墓だの、日本ピラミッドだの、ストーンサークルだの、とっても「ト学会」的な感じ。実は僕はこういうの嫌いじゃないので、ワクワクしていった。何もかもが事実ではないだろうけど、すっきりだまされてみたいもんだって思うのである。
     しかし、そういう面ではなくて、肝心のストーリーの中に、ちょっと脱力するようなご都合主義があるような気がする。それは困ったなって思った。結末なんかもそんな感じがしたんだけど、武器の入手とか、自衛隊の活躍とか、もう少し丁寧に書いてくれると、もっとのめり込めたと思う。パンクの剣道少年とか、あんまり安易に出してくると、それだけで嘘っぽくなるし、殺せば盛り上がると言うものではないだろうし。(2004.3.7)

  • 理屈はどうでもいい。
    氏の書く戦闘シーンは毎回心躍る。

    最後の幸丸の本音に図らずも涙目。

  • 日本史には必ず出てくる蘇我氏と物部氏の政争。その物部氏の血族は東北に逃れ、そこにとてつもない秘宝を封じた。その秘宝を狙って蘇我氏の子孫が襲い掛かるー。

    なんだかものすごくスケールの大きい話です。話自体も長いのですが、グイグイと引き込まれてその長さが気になりません。秘宝の封印を解いていく過程にでてくる東北の遺跡などがまたそそります。好きな人は知っているだろう「キリストの墓」や「ストーンサークル」などバンバンでてきて古代の東北の豊かさを感じさせます。 あと、何よりスゴイと思ったのが主人公がデブなのも複線だったということ。ただのデブと侮る無かれ(笑)

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。早稲田大学卒業。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞する。他の著書に『炎立つ』(全5巻)、『天を衝く』(全3巻)などがある。

「2009年 『To Tempt Heaven』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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