からっぽ男の休暇 (講談社文庫 い 65-1)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061856851

感想・レビュー・書評

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  • 青い海と空。

    南の島に憧れるようになったのは、
    池澤夏樹とこの本から。

  • 読みやすすぎる。気付いたら読み終えてたくらいの感覚。難しいことは置いておいて、面白い言い回しや発想を普通に面白い!って楽しめる一冊でした。

  • 途方にくれたいと思った
    仕事の合間によんだせいか、没入できずで読むのに時間を要した。長い休みに読むとよいかも
    おとぎ話と交差
    文体は好き

  • からっぽ男が、南の島で曖昧に思い出すちぐはぐな童話の、数々。
    南の島のゆるい空気を感じれる作品。

  •  会社を辞め、南の島でのんびりしている主人公が、色々な童話を思い出そうとして変な感じになっちゃうはなし。「赤ずきん」を思い出そうとして、狼つながりで「狼と七匹のこやぎ」とか「三匹の子豚」が混ざっちゃうとか、わかるなぁ。

     「休暇中のからっぽ男のように南の島で読んでください。あるいは暑い日に!!」と帯に書いてあったので、暑い日にARIAのサントラをかけながらのんびり読んだ。じんわり良い。

  • 「ノーライフキングの作者だ」と思って読むと
    えらい目に遭います(^ ^;

    これは「難解な絵本」の系譜というか、
    シティボーイズやら中村ゆうじさんやらと
    ラジカルガジベリビンバシステムをやってた
    「本来の」いとうせいこう氏のノリ(^ ^

    本書は、南の島で長期バカンスを楽しむ男の
    モノローグの形で進む短編集。

    のんびりした時間を過ごしつつ、
    ふとした拍子に「おとぎ話」の一節を思い出す。

    例えば、砂浜にいる太った犬を見て、
    一瞬「オオカミか?」と勘違いして。
    勘違いにはすぐ気がつくのですが、
    ふと「赤ずきんちゃん」の一場面を思い出して。

    せっかくならストーリー全体を思い出そうとするのですが、
    中々細かいところが思い出せず、あせり出す主人公。
    そうすると、微妙に本来のストーリーからずれてきて。

    ネタバレになるので細かくは書けませんが、
    「あぁ、違う、それは○○のお話の方だよ!」
    と、読みながらツッコミを入れたくなる(^ ^;
    正に「志村、後ろ!」の世界というか(^ ^;

    そのズレ方、外し方と、当人の必死さが
    おかしさの中にもペーソスを感じさせる。

    また各章の書き出しの、南の島でのバカンス風景が
    実にまじめに、かつ気持ちよさそうに描けているので、
    そのギャップもまたをかし(^ ^

    かなり知的な遊びという気がします。
    文章は読みやすく、またふんだんに挿入された写真が
    読み手の「バカンス気分」を盛り上げてくれます(^ ^

  • 080411(080418)

  • 南の島でのんびりと休暇を過ごしていると、ふと童話のことが気になり始める。しかし思いだそうとするがなかなか思い出すことができない。そして、思い出せたと思ったら、なんか違う話になっている。でもまあ違っていても良いか、と思えるほどのんびり読める15の話。ときおり挿入されている南の島の写真も良い感じ。

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著者プロフィール

1961年生まれ。編集者を経て、作家、クリエイターとして、活字・映像・音楽・テレビ・舞台など、様々な分野で活躍。1988年、小説『ノーライフキング』(河出文庫)で作家デビュー。『ボタニカル・ライフ―植物生活―』(新潮文庫)で第15回講談社エッセイ賞受賞。『想像ラジオ』(河出文庫)で第35回野間文芸新人賞を受賞。近著に『「国境なき医師団」になろう!』(講談社現代新書)など。

「2020年 『ど忘れ書道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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