解決まではあと6人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 979
感想 : 102
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061857131

作品紹介・あらすじ

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。いったい、彼女の本当の目的は何なのか?やがて、それぞれの調査報告が、ひとつの輪のように繋がって隠された大事件の全容が明らかになっていく。斬新なスタイルで、読者に挑戦する華麗なるメドレー・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 先日読み終えた歌野さんの本の解説で知った著者。変わった名前だなと思っていたのだが実際に2人で書いておられるらしい。井上泉(井上夢人)さんと徳山諄一(田奈純一)さん。井上さんは知っていたが徳山さんは初耳。そしてその徳山さんは2021年に他界されていると。まぁ詳細はWikipediaで読んでください。

    この作品、ミステリの完全版、パーフェクトミステリのように思える。5W1Hを駆使した謎解き。1人の女性が各章で探偵事務所に依頼をもたらす。各章を読むだけではその大きな謎には辿り着けない。そして終章で初めて全てがつながり、犯人が炙り出される仕組み。カセットテープのデータに時代を感じる。最後、犯人はちょっと反則気味だけど構成がとても面白かった。

    岡嶋二人さんの作品はまだこれが初読みなので、今後も楽しませてもらおう。

  • 謎の女性が各章ごとに別の探偵事務所に不思議な依頼を持ち込んでお話が進みます。別々のことのようですが最後にしっかりとつながってきます。5W1 H に沿って1章ずつに解き明かされることが1つずつ、という物語の運びなのでちょっと淡々としていて中盤眠くなっちゃいました笑
    この形式の面白さは◎

  • 5W1Hに沿って話が進む。どこへ進んでいくのかさっぱり分からないまま、予想外の結末にびっくり。女がいつ、どこで、に纏わる依頼を異なる探偵事務所に持ち込みそれを調べる探偵達、という構図が面白い。最終探偵オールスターで謎解きすると思ったけど外れた(笑)

  • 犯人を刑事にあえてしなくても良かったんじゃないかと思う。意外性を狙ったのかもしれないけど、今は警察関係者が犯人ってパターンが多すぎるから、またかーと思ってしまうんだよな。

  • 作者の積んできた経験が作品に活かされると思っているので、本書を読んで作者の多才に驚いた。と思ったら、作者はお二人なんですね。
    それにも驚かされましたが。
    だからなのか、ご都合主義な展開は特になく、違和感もなく読了。

    やはり身体に特徴のある人は、特徴のない人より気をつけて行動しないといけませんね。
    車のナンバーを1111などわかりやすい番号にする人は善良な市民だと聞いたのを思い出しました。

  • やっぱり岡嶋二人作品は自分には読み易いし、次の展開がどうなるか気になってしょうがない構成も堪りません。右手の小指の付け根に大きなホクロなんてあると大それた事は出来ませんね。

  • 素性を隠した一人の女が、様々な興信所に妙な依頼をしていく。
    依頼の目的は何なのか、事件性があるのか、最後の1ページまで目が離せない面白い構成だった。
    あと読みやすい。

  • 30年近く前のミステリだけに、舞台設定はだいぶ昔感があるなぁ(公衆電話がすごく時代感)。
    WHEREとHOWの話がすごく面白かった!途中までは全く「平林貴子」の目的がわからなかったので、すごくワクワクできた。

  • あらすじを読んだだけで面白そう、いや、面白くないはずがない!そして実際面白い!

  • 最後の辺りで怒涛の展開。

    色々な興信所で変わった依頼をする女性。その意図を繋げていく話です。
    テープの暗号を解読する話では、図付きのTHE・暗号感にわくわくします。
    各興信所の人々に起きた捜査中の出来事の意味が解き明かされる瞬間が爽快です。
    段々登場人物が増えるので後半になると誰が誰だかわからなくなる部分もありますが、思い出せないほどではありませんでした。

    以前読んだこの作者さんの本はあまり好きでは無かったのですが、本作は気持ちよく読了できました。
    ただ今回も「肩を竦めた」という描写が多いのは気になります笑

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著者プロフィール

岡嶋 二人(おかじま・ふたり)
徳山諄一(とくやま・じゅんいち 1943年生まれ)と井上泉(いのうえ・いずみ 1950年生まれ。現在は井上夢人)の共作ペンネーム。
1982年『焦茶色のパステル』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。86年『チョコレートゲーム』で日本推理作家協会賞を受賞。89年『99%の誘拐』で吉川英治文学新人賞を受賞。同年『クラインの壺』が刊行された際、共作を解消する。井上夢人氏の著作に『魔法使いの弟子たち(上・下)』『ラバー・ソウル』などがある。

「2021年 『そして扉が閉ざされた  新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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