創竜伝(5)蜃気楼都市 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858848

感想・レビュー・書評

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  • 創竜伝外伝ということで4巻以降のアメリカ旅行?は一時お休み。祖父の友人の手助けをするため、地方都市の学園にやって来た謎の転校生とその兄×2とその弟。いつもどおりの展開だが、外伝だからかドラゴン大盤振る舞い。
    宗教団体教祖は結局なにがしたかったのかよくわからない。フォッサマグナ押さえて日本を支配するって、笑い話かと。いうても高校生ということか。そして、その妄想高校生にいいようにされる、(これまで企業を大きくしてきただけの才覚があるはずなのに)メンタル激弱の地方支配者と、せっかく邪魔者が消えたのに、しょうもない見逃しで自爆を遂げた幹事長。悪役に魅力がないのが田中作品の欠点か。

  • いや~、痛快、痛快!なんと気持ちの良い読書だった事か。サイコー!

  • 今回は本編ストーリーから独立した、番外編のような内容となっています。

    四兄弟は、祖父・竜堂司の親友で白楊学院の学院長を務める日高順造の依頼を受け、学院の土地をねらう宗教団体・神聖真理教から学院を守ることになります。その結果、教祖・教主の父子と、海東市を牛耳る名雲泰信、それに与党の幹事長といった権力者たちの三つ巴の争いの渦中に巻き込まれることになります。

    今回の「巻末対談」で著者の相手を務めるのは、作家の小野不由美です。

  • 【85】

  •  竜童四兄弟日本海側へゆく……とも言うべき話。
     祖父の友人でもあり、同じく学院を経営している日高院長に助けを求められた始めたち四兄弟。
     祖父には遺言で、日高から助けを求められたら必ず応じるように、と堅く言い聞かされており、今回、その求めに応じて出向いたものである。

     行ってみると、その学院のある海東市は妙な雰囲気。
     一方では、名雲一族という金持ちの一族が市全体を牛耳っており、もう一方では新興宗教団体が幅を聞かせている。
     始めたちが救いを求められたのは、その名雲一族が日高が経営する白楊学院の土地を名雲に求められているのだという。
     名雲は名実共に、海東市のボスで、政府中枢にも影響力を持つ。彼に逆らうと海東市では生きて行けないようになってしまうのが普通なのだが、その名雲氏が白楊学院の土地を求めている。
     すなわち、毎日のように市会議員等々が交渉という名目の恐喝をしてきたり、脅かされたり、様々である。
     それに辟易した日高院長が始めたちを読んだのだが……

     最初は、市の実力者である男に学院に手を出さないようにさせればいいのかと思いきや、白楊学院に転校早々に、終と余には教団関係者と思われる人間から嫌がらせを受けるなど、教団の手は学院内部まで及んでいるようで……。

     という感じの話でした。
     ちょっと用心棒を勤めればいいのか、と思えばあれよあれよというまに話は大きくなってしまい、やっぱり政府の中枢を巻き込む事態に。
     始は平和主義者のつもりですが、言ってる事とやってる事が完全に伴ってないですよね。

     最後は龍になって、悪の中枢を破壊してついでに芋づる式にあっちこっちを叩いておしまい。
     こんなことしても、根幹が変わってないから、何も変わらないってところが日本の悲しいところだと思いますが。

     最初、車に乗ってくるところからスタートだったのに、おかしいな、次巻は「番外編」って聞いてたのに、日本に戻ってきてるの?? でも、洋服奪ったのはアメリカ人からだよね?? って大混乱したんですが、きちんと番外編でした。
     それにしても、ちゃんと四人とも竜に変身してる割には、始は講師に戻っているし、日本でちゃんと生活してるし……どの辺りの時期の番外編に当たるんだろう……と本編未読の私は疑問に思いました。

     相変わらず、すさまじい政治批判と竜の美しい話です。
     少し前の左っぽい政治批判を聞き流せる人にはオススメします。

  • メモ代わり。

  • 珍しく父母を偲んでしんみりしたとこがよかった。

  • いつ終わるのか。

  • 茉里ちゃんが強い。
    ひたすら強い。
    流石四兄弟の従姉妹だけあるな、と。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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