徳川家康(12) 華厳の巻 (山岡荘八歴史文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061950344

作品紹介・あらすじ

秀吉の妹朝日姫を正室に迎えたうえ、生母大政所(おおまんどころ)を人質同然に差し出されては、家康も上洛を拒み通すことはできない。竜虎の提携は成立した。秀吉は勇躍して九州征伐に向かい、家康は東国経営に乗り出す。待望の泰平の到来か。いや、今度は正室寧々と愛妾茶々の間で、激しい女の闘いがはじまっていた。

感想・レビュー・書評

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  • 秀吉は朝日姫につづき、生母大政所も人質として家康の元に送り込み、義弟として家康の上洛を実現させた。そこで秀吉の陣羽織を所望したいと家康が言ったのはドラマ等で有名なお話。
    東の憂いがなくなった秀吉は九州征伐へ行くが、その前にお茶々に手をつけちゃう。
    家康は駿府城に入って東を睨む。
    最後は本田正信と茶屋四郎次郎の間がきな臭い。

  • 朝日が輿入れし、それに会うという名目で大政所も岡崎へ下ってきたため家康もついに大坂へ。3万の軍勢を引き連れての上洛となった。対面は平和裡に終わり、秀吉は九州征伐へ。そこで切支丹に怖れを抱き、禁制へと動いていく。茶々は秀吉の側室となり、堺衆と秀吉とで思惑のずれが生じ、といった話も。


  • 茶々姫、職場にいたら、絶対イヤなタイプ。

  • 家康と秀吉の頭脳戦に手に汗握る。
    この巻では、合戦が一度も出てこない。
    だが、頭脳戦で読み込ませてくれる。
    静の家康。
    動の秀吉。
    戦の無い世にしたいという、思いは同じ。
    この巻を読んだ自分の印象では、家康の方が一枚上手なのではないか。

  • 派手好みになる秀吉と、平民の苦しみを思い粗食を貫く家康と。

  • 秀吉の九州征伐が話の中心で、このあたりから切支丹が絡み始める。

    家康が登場したのは4割程度。

    ただ、「家康の無心」の話は参考になる。

  • 久しぶりの徳川家康。
    今のわたしにぴったりの回。

  • 2015/11/19

  • 家康と秀吉の心理戦。
    これはずっと続くのであろう。
    本多正信、少しずつ存在感を増してきたか。これからどうなるか。
    徳川家はいろいろあるがますます家臣との結びつきは強固に、豊臣家は、人材いないね。

  • 山岡荘八著の「徳川家康」の12巻・華厳の巻きが読み終わった。
    丁度、全24巻の半分まで来た。

    本巻は秀吉の妹朝日姫を正室に迎えた家康が上洛するという話。
    その後、秀吉は九州征伐に向かい、家康は東国経営に乗り出す。

    本巻の最後の茶屋弥四郎次郎と本多正信のやり取りを読んで、
    何と正信は用心深いというか、疑り深いというかと思った。

    また家康の家臣が正信を嫌っていたのは知っていたが、
    茶屋までが正信のことを嫌っていたというのは知らなかった。

    歴史小説を読むと、いい言葉や話がある。

    本作品では、鳥居彦右衛門元忠がその祖父・伊賀守忠吉の言葉として、
    息子・新太郎に度々聞かせている言葉で、次のようなものがあった。

    「武人の勝負はその時々よりも平素にある。平素に油断がないのが一番の心構え。」
    「家風というのは一代にして成らぬもの。厳しく普段に培えよ。」

    また、家康が亡き築山殿とのことを回想して、次のよう言葉がある。

    「相手の申し分が正しければ正しいほどに怒りを掻き立てられる。正しいことは、
     時には少しも人間を幸せにはせぬものであった。」

    なかなか感慨深い言葉である。

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著者プロフィール

明治四十年(1907年)新潟県に生まれる。十四歳で上京し、博文館印刷所に文選工として働く。長谷川伸に師事、山岡荘八の筆名を用いる。昭和二十五年(1950年)より、北海道新聞に『徳川家康』を連載開始。昭和二十八年(1953年)単行本の刊行が始まり、ベストセラーとなる、『徳川家康』により、第二回吉川英治文学賞を受賞。以後、歴史小説を中心に創作する。昭和五十三年(1978年)七十一歳で亡くなる。

「2023年 『水戸黄門 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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