手作り小路のなかまたち (わくわくライブラリー)

  • 講談社
3.64
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本棚登録 : 66
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061957497

作品紹介・あらすじ

ななかまど町にある、くぼんだ路地をかこんで並ぶ五けんのお店はどれも、手作りのものをあつかっています。
帽子屋、手さげ袋屋、ボタン屋、カード屋、そしてカフェ・ビーンズです。
お客さんたちは手作り小路にしかないものを求めて遠くからやってきます。そして、買い物のついでに、カフェ・ビーンズで香り高いコーヒーと、美味しいお料理でくつろいでいくのでした。
カード屋のひとり娘、小学三年のかなめちゃんと、世界を旅してきたカフェ・ビーンズの豆太郎兄さん、その他手作り小路のなかま達が、ちょっとわけありのお客さん達を手作りの品物とお料理で幸せにしていく物語です。
巻末にはお料理のレシピと、消しゴムハンコとカードでつくる
お月見クレープカードの作り方つき。

もくじ

1 帰ってきた豆太郎──お米のプディング
2 タマムさんは魔法使い?──ブドウの葉っぱロール
3 しあわせが香る手さげ袋──ラベンダーのアイスクリーム
4 よくばりな麦わらぼうし──よくばりなかき氷
5 「思い出してね。」のカード──お月見クレープ
6 なくしたボタン──ボタンがいっぱいのスープ

感想・レビュー・書評

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  • 5軒のお店が並ぶ袋小路、通称"手作り小路"を舞台にした物語。かなめちゃんという女の子が主人公となり、心温まる物語が6編載っています。どのお話にも美味しそうな異国の料理・スイーツが出てきてお腹がすく‼︎レシピも最後に載っているので、実際に作ってみるのもいいですね。
    続編『スプーンは知っている』では、人形のタマムさんがもっと活躍します。

  • 心が温かくなる話がいっぱい詰まっていました。花豆さんが手作り小路に何かを残してくれたのだと思います。だから小路のみんなも頑張ってこれたのだと感じます。

  • ななかまど町の、ななかまど通りの「手作り小路」、そこには手作りのものを扱うお店が5軒並んでいます。帽子屋さん、手さげ袋屋さん、ボタン屋さん、カード屋さん、そしてみんなの憩いの場所、カフェビーンズ。手作りのものを求めていろいろな人がここを訪れます。「もっていると幸せに見える手さげ袋」「お母さんのほしいものが、ぜんぶくっついているよくばりな麦わら帽子」…お客さんたちの個性的な依頼の数々を、カード屋さんのひとり娘かなえちゃんと手作り小路の仲間たちがひとつひとつ、解決していきます。カフェビーンズの豆太郎さんのお料理レシピも魅力的な一冊です。

  • 出てくる食べもの、作るものがかわいらしくて素敵。自分でも作ってみたくなります。ブドウの葉のロールはぜひ挑戦したいかも。最後のページにつくり方がのっているあたり、あんびるやすこさんの作品を思い出しました。

  • 手作り小路には、手作りの品を売るお店が4件と、おいしいコーヒーを出すカフェ、ビーンズがあります。カード屋のむすめかなめちゃんは、手作り小路の中庭でビーンズのおやつを食べるのが大好きでしたが、おくさんの花豆さんが亡くなってからはそれもできなくなりました。そこへ、花豆さんの孫の豆にいが帰ってきて、おやつを作ってくれるというのです。しかも豆にいが持ってきた魔女の人形は、どうやら不思議な力があるようで…。おいしいおかしがいっぱいでてくるたのしいおはなし。

  • おいしい手作りおやつに手作りの物たち‥手作り大好きな女の子にはたまらないです。魔法がちょっぴり効いた素朴なお話で、すっと手作り小路の住人になった気分。大人になってしまった(かつては女の子)私もはまってしまいました。

  • 仲間たち、というかご近所さん。
    手作りものを扱うお店が5軒ならんだ小さな袋小路が舞台。
    主人公は手作り小路の子供、かなめちゃん。
    手作り小路のかなめ(名前じゃなくて)だったコーヒー屋の奥さんが亡くなってしょんぼりしているところに、旅に出ていたコーヒー屋の孫のお兄さんが人形と一緒に帰ってくる。

    小さなお話の中に、毎回おやつと手作りのものが出てくる。
    「たべたい」よりも「つくりたい」を刺激する、つくる楽しさにあふれている。

    日本で暮らす外国人であるマダムの描き方が素敵。
    ニホンダイスキデースみたいな、日本人が喜ぶステレオタイプじゃなくて、嫌なところもあるけど好きなところもあるし、好きでいようとしている。
    ちゃんと「人」として描かれているのがいいところ。

    かぎばあさんあたりのクラシックな雰囲気をもった正当派の児童書。
    昭和っぽい絵のせいもあって余計にそう感じる。
    ちびまるこちゃんにでてくる「きれいな人」みたいな絵。
    だから最初はあんまり好きじゃないかもと思ったけれど読んでみたら良かった。
    いろいろ試してみたくなる。

    布袋(ぬのぶくろ)屋さんって漢字で書かれるとつい「ほてい」と読んでしまう。
    帽子屋さんの店名が「あたまのうえ」なのは好き。


    …手に届くところにブドウの葉があるので物欲しげに見てしまう。
    やっちまうか。

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著者プロフィール

新藤悦子 1961年愛知県豊橋市生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。トルコなど中近東に関する著作に、『羊飼いの口笛が聴こえる』(朝日新聞社)『チャドルの下から見たホメイニの国』(新潮社)『トルコ風の旅』(東京書籍)などがある。児童書作家としても活躍、『いのちの木のあるところ』『さばくのジン』(「こどものとも」2017年3月号/以上福音館書店)『青いチューリップ』(日本児童文学者協会新人賞受賞/講談社)『アリババの猫がきいている』(ポプラ社)など多数。「たくさんのふしぎ」ではほかに、『ギョレメ村でじゅうたんを織る』(1993年9月号)がある。

「2023年 『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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