- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061965652
作品紹介・あらすじ
後醍醐の切なるご催促に、楠木正成は重い腰をもち上げた。水分の館から一族5百人の運命を賭けて-。すでに主上は笠置落ちの御身であった。また正成も、2万の大軍が取り囲む赤坂城に孤立し、早くも前途は多難。一方、正成とはおよそ対照的なばさら大名・佐々木道誉は幽閉の後醍醐に近づき、美姫といばらの鞭で帝の御心を自由に操縦しようとする。かかる魔像こそ、本書の象徴といえよう。
感想・レビュー・書評
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後醍醐天皇は動座して笠置へ逃れたが笠置の戦いで鎌倉方に追われて囚われる。楠木正成登場。赤坂の戦い敗走。
後醍醐天皇隠岐の島遠島。佐々木道誉が付き添い引き渡し。楠木正成再起、天王寺の戦い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第3巻では笠置が落ち、正成の赤坂城も落ちる。そして、後醍醐天皇が隠岐に流される話が長々と続く。この巻では高氏(のちの尊氏)はほとんど登場せず、婆沙羅大名、佐々木道誉が最後まで幅を利かす。NHK大河ドラマの「太平記」では陣内孝則さんが演じているが、尊氏とは違う意味で凄い人やわ
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この巻は助走というイメージですね。
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元弘の乱が興り、楠木正成が満を辞して、ついに立ち上がる。
楠木正成に対し、佐々木道誉が後醍醐帝と北条高時の間を自由に動き回る。決して愛すべきものではないが、動乱期における魔物なのであろうか。 -
[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
佐々木道誉がいいキャラしているなと感じた。現段階では他の登場人物よりもかなり強烈に印象に残っている。こいつが時代の変わり目でどのように動いていくのかが楽しみだ。
また、前巻で挙兵した後醍醐天皇があっさりと捕縛され、隠岐に島流しにあっていることも印象に残っているな。ここから戻ってくろんだからすごいと思うよ。
主人公の尊氏は未だに目立った活躍は指定ない印象だな。ただ、将来に災いの種となるであることが少し見え隠れしているのが気になったかな。藤夜叉と不知哉丸がどうなるのかが不安だ。一方で楠木正成が何を考えているのかがよくわからんね。 -
佐々木道誉が暗躍する。後醍醐は隠岐に流されるも、正成は立つ。いよいよ混沌する時代の雰囲気が出てきた。それにしても藤夜叉が哀れだ。
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(1991.03.20読了)(1991.03.01購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
後醍醐の切なるご催促に、楠木正成は重い腰をもち上げた。水分の館から一族5百人の運命を賭けて―。すでに主上は笠置落ちの御身であった。また正成も、2万の大軍が取り囲む赤坂城に孤立し、早くも前途は多難。一方、正成とはおよそ対照的なばさら大名・佐々木道誉は幽閉の後醍醐に近づき、美姫といばらの鞭で帝の御心を自由に操縦しようとする。かかる魔像こそ、本書の象徴といえよう。
☆関連図書(既読)
「私本 太平記(一)」吉川英治著、講談社、1990.02.11
「私本 太平記(二)」吉川英治著、講談社、1990.02.11 -
私が本作品において最も好きなキャラが佐々木道誉。婆娑羅大名の代表格である。ブログタイトルにあるとおり、私はファンキーなキャラが大好きなのだが、彼はまさにそれ。単なるファンキーではなく、仕事はきっちりこなし、上(佐々木道誉の場合、北条高時や後醍醐天皇)からの覚えも良く信頼され、本音は別のところに有ったり、好き放題人生を謳歌する…。まさに私の目指すもの。
本巻では佐々木道誉が主人公のようなものだった。想い人を追ったり、隠岐へ島流しされる後醍醐天皇を護送したり…。
そんな中で、足利尊氏に語った台詞がこれ。
「いや、元気なのは当たり前だ。お互いこんな時代にこの若さではないか。浮世が面白くて堪らぬよ。時にお主はどうなのだ」
こんな陽気な楽天的な人生を歩んでいきたいものである。 -
嵐の前の静けさ的な3巻だった。
さぁ、次は4巻! -
後醍醐の笠置蜂起から隠岐遠流まで。