- Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062097369
作品紹介・あらすじ
いったん「神」と信者たちをコケにした、棄教者のリーダーが戻って来た。脇腹に「聖痕」をきざんで。待ち受ける急進派は、「悔い改め」を社会にもとめる構想をたもち、祈り続けてきた女たちは、集団での昇天を意図する。教会は、再建されうるのか?ノーベル賞から5年、大江健三郎、小説復帰の大作。
感想・レビュー・書評
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序盤はやや読みにくいが、全体としては読みやすい部類。オウム真理教の事件に触発された作品はいくつかあるが、その中でも珠玉の構想力を備えている。
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「後期の大江健三郎は読みにくい」という話は聞いていたが、本当に読みにくかった……というか、ほとんどまともに読むことができなかった。文体に身を任せて流れるように読もうとすると途端にはじき返されてしまう。読み手に集中を強要するような文章で、少しでも気を緩めると物語がまったく頭に入ってこなくなってしまい、ページが進まない。
初期に比べて描写の巧みさはむしろ極まっているが、極まりすぎてもはや僕のような読み手はついていけない段階に突入してしまっている……。話は面白いし興味も持続しているのだがどうしても読み進めることができない。これはこれで稀有な体験ができたと言えるかもしれない。
無念。少し時間を置いて再挑戦したい。 -
「大いなる日に」とはシチュエーションが異なる(救い主は殺されたし)が、その続きに位置するような感じ。 「魂のことをする」ことについて正面から考えて書くという勇気がすごいと感じる。いつものように最後は暗い結末、これでも癒しがあるとする立場がまたすごい、また、10年経ったら読んでみよう、、、かな。
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大江文学に挑戦 宗教の転向をテーマに 宙返り ギー兄さん 静かなる女たち よな パトロン ガイド 技師団 いい加減にしてくれと言いたくなるほどの象徴としての暗号の羅列。難しい。
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大江健三郎って、すごい作家ですよね。
どんな話を書いているのか、すごい興味を持っていました。
まず読んだ感想としては、コレはすごい小説だな、という感じでした。
よく、こんな小説が書けるなあ、というのが、偽りのない感想です。
でも、すごすぎて、なんかわけわからん、という感じです。
はっきり言って、読んでて楽しくないです。
面白くないです。
でも、なんか深いんだろうなあ、という感じはします。
たぶん、もう1回読めば、だいぶ理解が進むとは思いますが、まあ読まないでしょうね。
興味がある人は、どうぞ、って感じですね。