食べものは みんな生きていた

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 29
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062123938

感想・レビュー・書評

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  • 筆者は農業を営みながら小説、ノンフィクションを書き、講演やアジア諸国との農民交流など、農業を中心に幅広く活動している。2004年の本で当時67歳の筆者は「じいちゃん」と自らを呼び、「ばあちゃん」や孫たちとの交流も絡めて、「食べることは命をいただくこと」や、日々の食が身体と心を作ることを説いている。

    中学生くらいにもわかりやすいようにとふりがなもふって、全体的にかなり分かりやすく書かれている。数々の統計も織り交ぜ、食生活の変化が環境や人体に与える影響も語られる。

    中でも「農作業の時の水の使い方で国民性が形成される」という話が面白かった。本書では日本と韓国の国民性の違いを例えに出していた。水の使い方、その前提となっている気候の違いが国民性を作り上げ、それが現代人にも受け継がれているという。やはり、食は命の源である。

  • 2021年4月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00207305

  • ●毎日小学生新聞に連載した内容を、農業の「の」の字も知らない世代やその次世代に向けて、加筆した本。

  • 食べ物に関する知識をブラッシュアップ。

  • 最初に言っておくと、この本は全く好みではなかった。
    というか著者のスタイルが。
    何かの書評で見掛けて面白そうだったので今回読んでみたのだが、そうでなかったら最後まで読んでいなかったかもしれない。

    内容としては、現代の食への不安や不信を抱えている60代の農家をやっている著者が、孫世代に対して食育をするというもの。

    子供向けの書き方(オリジナルは小学生新聞の記事らしい)をしているのだがらある程度は仕方無いとも思うが、論理らしい論理が殆ど存在しない。
    「私はこう思う、こうやってきた」→「今は違う」→「憂慮すべき」
    というだけ。
    時折引用染みたこともするが、
    「こう言っている人がいた」→「私もそう思う」→「だからやれ」
    である。これでは話にならない。反証もへったくれもない。

    そして「最近の若者は駄目だ」というフレーズを殆どそのまま使う人がいることに驚いた。
    自分が出来ないことを出来ない人間を認めない人らしい。一方で自分は嫌いなものは断固食べないときた。説得力とは。

    でもまぁ論理展開は置いておいて、個々の主張を無感情でそのまま受け取ってみたところ、いくつか知らない事実らしきものにも出会えた。
    娯楽本ならともかく、こういった本はある程度の忍耐も必要である。

  • 親が知らぬことを、子はできない。
    水が稲作を作り、人を作る。

  • 特に、農業をしている著者が今自分の孫と暮らしていて、現代食に危機感を持っている。でも、その食事を作っているのは自分が育てた娘。自分達の世代が今の子どもたちの親を育てたわけだから、こうなったのは(小学生でも糖尿病、自分たちが食べているものがどこからくるのかほとんど知らない子どもたち、日本の食料自給率・・などなど)自分達のせいだと書いているところが気に入った。

    著者はお米を作っているから(佐賀県)、様々な生態系が生きる田んぼの話。
    水と土がどれだけ大切かという話。
    日本がどれだけ様々な種類の食べ物(温暖で豊富な水があるから様々な穀物、野菜、魚が育つ)に恵まれているか、という話。
    給食で地の物を使えない矛盾、など。

    まずは知ることから。

  • 小学生向けです。

  • 分類=食物・農業。04年6月。

  • 図書館から借りて読んでいます。もともと子供向けに書かれたものなので読みやすいしわかりやすいです。いろんなことが知れました。同県出身で親近感が。

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著者プロフィール

◎山下 惣一(やました・そういち)1935年佐賀県唐津市生まれ。農業に従事するかたわら創作活動を続ける。1969年『海鳴り』で第13回日本農民文学賞受賞、79年『減反神社』で第27回地上文学賞を受賞。同作は第85回直木賞候補作となる。著書に『ひこばえの歌』『日本人は「食なき国」を望むのか』(家の光協会)、『農の明日へ』(創森社)など多数。生活者大学校教頭、アジア農民交流センター・TPPに反対する人々の運動の共同代表、小農学会の顧問も務めた。2021年2月に「老農は死なず消えゆくのみ」と断筆を宣言。2022年7月10日に肺がんのため逝去。

「2023年 『山下惣一 百姓の遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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