- Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062124416
作品紹介・あらすじ
何十年かに一人生まれる、小さな角の生えた子。頭の角は、生贄であることの、まがうことなき「しるし」。十三歳のある日、角は一夜にして伸び、水牛のように姿を現す。それこそが「生贄の刻」。なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。構想三年。同名コンピュータゲームに触発されて、宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、渾身のエンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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ゲームicoのノベライズ
ゲームicoをプレイしたのがかなり昔で、思い出しながら読んだ
自分では想像もできないような世界があって、icoの世界がものすごく広がった
読んでよかった!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宮部みゆきさんの「ICO」読了。ゲームのノベライズ作品。頭に角が生えた赤子を『霧の城』に贄(ニエ)として捧げる決まりがある小さな村から物語が始まる。ニエの少年イコは十三歳で「贄の刻」を迎える。親友のトトはイコを助けるため、ある作戦を考えるのだが。。宮部さんが中世ヨーロッパのような世界観を造り上げてます。幼いイコを育て上げた村長の嫁オネやニエを霧の城まで送り届ける神官団の言動、謎の少女ヨルダ、霧の城内部の描写など、雰囲気があり良かったです。強いて言えばラストはもっと村人とイコの絡みが見たかったなぁ。
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ゲームのICOが凄く良くて、もっと色々と世界観を知りたくて読みました。
正直………ここまでハズレなゲームのノベライズ作品は初めてです…。 ノベライズ作品はよく読みますが、これほどまで馴染めなかったのは初めて。尤も、今までの作品はほぼゲームに忠実に書かれていたから…とも言えるのですが。
それに比べ、この作品は何よりも、「私のICOと違う」というのが大きいです。と言うか、ICOの良い所が何も書かれていません。
「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。」
これは、ICOのフレーズなのですが、この言葉が全てを表しているのです。が、この小説では全く生かされていません。
単にICOの名前を借りただけの小説、とすれば面白いかとも思いますが、プロとしてそれもどうよ!?って感じじゃないですか? 創作話を挿入するより、もっとゲームの内面を見つめ、根本にあるものを大事に書いて欲しかったです。大切なことを語らないゲームであっただけに、自分のイメージを押し付けないで欲しかったです。一ファンが個人的に話を書くのではなく、プロとして、仕事として書き、出版という手段で、世間に公表するのであれば尚の事。プロが公式の場で書けば、意図はどうあれ、それをオフィシャル設定で、公認されているものだと判断する人だっているでしょうから。 -
ゲームをプレイされた方はもちろん、プレイされていない宮部先生ファンの方は読んでほしい。ファンタジーとはいえ、爽涼な絵画のような小説。切ないけど、健気な、二人の冒険が味わえます。
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2016.07.26 読了
宮部みゆきが描くファンタジー小説。
原作はゲーム『ICO』
私が読書を好きになった契機は小学生の頃に読んだ『ブレイブストーリー』だった。
この本を手に取ったのも宮部みゆきが描くファンタジー小説をもう一度読んでみようという思いから。
500ページを超える重厚な小説だったが、登場人物や霧の城の内部構造を細かに描写した丁寧な文体であったため、ゲームを進めるが如く本をめくる手が止まらない面白さだった。 -
宮部みゆきの入門になった本。底知れないほど暗いが、同時に救いも用意されてて、すごく好き。主人公とヒロインに好感が持てる。
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おもしろかったです! これゲームとかだったら面白いだろうなあと思ってたら、ゲームだったのでびっくりしました。
主人公のイコの元気のよさと純粋さといったら、ほんとかわいいです。継母さんもそりゃかわいがりますよーという謎の視点で読んでいました。
お話としては、お城から脱出するという冒険ものですが、何かの犠牲の上に成り立つ平和だとか、地味に暗い内容の部分も多々あり、ゲームからなのねと知って驚きました。
ゲームやってみたい! と思わせられたので、まんまと宮部みゆきさんの策略にのってしまったことになりますね! -
誰かと手をつなぎたくなる物語
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もたもたとして全く進まない内容。
霧につつまれたようなよくわからない描写。
何が何だかわからない。
ブレイブストーリーは大好きで、宮部みゆき作品はほとんど大好きですが、この本だけは読めませんでした。
途中で辛すぎて断念。