- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062169776
作品紹介・あらすじ
その春、「私」は半島に来た。森と海のそば、美しい「休暇」を過ごすつもりで-。たったひとりで、もう一度、人生を始めるために-。川端賞受賞の名作「海松」を超えた、究極の「半島小説」。
感想・レビュー・書評
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日本の中程のひっそりとした
「半島」での生活
それまでの人生
田舎暮らしのYouTubeをずっと見ているような
小説でした詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
半島で過ごした女性(50〜60代?)の一年間を描いている。自然にあふれる周りの環境と一体化し、やりたいことだけをやって過ごす毎日。
最終的にこの半島を終の住処とするに至る心情を、自然描写や周囲の人々との関わりを交え綴っている
この女性の過去やら人間関係を深く掘り下げて語られる事はない。
そのうち何かが起きるのか?と思いながら読んでいたけれど、最後まで…特には…で終了。
自分はいつも寝る前に読書するのだが、必ず眠りに落ちてしまい、この本は何日もかかってしまった。文章は嫌いではないのだがやや退屈な感じでした。 -
東京から半島へ。都会から田舎への乗りとは全く違う。東京のスピードとは違う自分にふさわしい速度とは、生き急がない速度。でもいざ東京を離れる時の思いは望郷の念と表裏一体。なんか分かる気がする。
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森や生き物たち、生と死が瑞々しく、美しく書かれている。「女」の人生が詰まっている。
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2016.5.28
人も自然の一部なんだと思わせる作品
たんたんとした生活が心地良く、ひとが皆おだやかでゆったり時が過ぎてゆく
生きてゆくための最低限のものがあればいい
贅沢なのかも? -
見つめ直す。振り返ってまたすすむ。そんな話だと思う。
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森や山や海の描写が延々続くと嫌になってしまいそうだがそうはならない。四季折々に感じる自然がとても魅力的でついつい読んでしまった。ひとりで不便な田舎にに住むなんて私にはとてもできないから、自然を思う存分味わう主人公に圧倒される。とても気持ちのいい作品だった。気持ちだけでもこんな風に生きたいというお手本のお話
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最近島とかジャングルとかあまりなじみのない自然を描いてある小説ばかり選んでしまっている。著者の自伝的な小説なのだろうか。稲葉真弓の作品を初めて読んだしプロフィールもほとんど知らない。ただ「半島」に惹かれた。自分がこのような生活をしたいとは思わないんだけど読んでいる分には心地いい。それにしても人間ここまでのんびりできるものなのだろうか。私もかなり毎日のんびりしてるけどここまでのんびりは出来ないなぁ。
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稲葉真弓さんという女流作家の作品。残念ながらいままでこの作家さんの作品は読んでこなかったが、この作品を読んで少し読んでみたくなった。最近なぜか一般的に枯れた心境に至った人が描いた小説にぶちあたる。意図して選んでいる訳ではないのだが。この本の作者はある半島にかった別荘とも言うべきひなびた家での生活を思い切って始める。するといままでは都会生活を満喫していたと思っていた自分なのだが、あるがままの自然、草いじりなど半島の家での生活にはまり楽しみ尽くしている自分に気付く。そんなお話なのだが、昔の日本人のように暦にしたがって淡々と暮らして行く様や周りにすむ人たちとのコミュニケーションが瑞々しく描かれていて、Alone with the alone 孤独を楽しめる人間になれる人は強いなあとうらやましくなった次第です。乱読しているとたまにこのような本に出会えるのがうれしいです。