藁にもすがる獣たち

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 143
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062171342

感想・レビュー・書評

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  • 韓国でドラマ化された映画を見たあと、原作を読んでみた。
    内容的には映画はほぼ原作をなぞっていたんだな。
    ただ、よりノワール度が強まっていた。

  • 韓国で映画化されている原作と知り読んでみた。

    伏線の回収は途中からなんとなく見えてきたので驚きはなかったけど、流れがスピーディーでとっても読みやすくてあっという間に読了!

  • 見たい映画の原作小説ということで読んでみた。

    展開が読める部分もあるけど、最後に全部繋がってすっきり!
    最後もう少し意外性がある感じだとよかった。

  • 2時間弱位の映画に合うようなテンポ良くまとまった話。面白かった。デリヘルの奥さんには、ただただ憐憫の念を禁じ得ない。

  • 主人公は3人かな。サウナに勤める還暦の男性、FXで多額の借金を作った主婦、生活課の刑事。貯えがないのに母親が認知症になったり、借金でDV夫と別れならなかったり、刑事は地元やくざへの多額の返済を迫られたりと、にっちもさっちもいかない状態で、必死に騙したり盗んだり殺人したりして、逃げ切ろうとする話。

    愛嬌もなく、同情もできないどうしようもないろくでないの主人公達で、ストーリ展開は面白く一気に読めるのだが、ちっともワクワクしない。ただただ、どう着地するのかだけを知るために読んだ。

    もう一度読みたいとは思わない。楽しくない。

  • 2011年読了

  • サウナ店でアルバイトをしている赤松寛治59歳。ある日、店に不審な男が現れ、バッグを預けたまま消えてしまう。中身は大量の札束。躊躇しながらも、赤松はバッグをネコババする。P県警牛ヶ沼署刑事、江波戸良介38歳。地元暴力団・郷田組に2000万円の借金があり、返済を迫られていた。そこへ大金を持ち逃げした「鴨」が東京から来るという連絡が入る。外国為替証拠金取引(FX)で負債を抱えた主婦・庄田美奈32歳。夫のDVに耐えながら、週2日、デリヘルで働いている。そんな折、客の若い男に夫の殺害を持ちかけられる。
    三つの物語の時間軸を少し違えて進めることで、うまく読者のミスリードを誘う。ラストで三つの物語が収束していく展開は見事だった。

  • 大金の入った忘れ物のバッグをネコババしようとする男。暴力団への借金返済に窮する刑事。FXで抱えた負債のためデリヘルで働く主婦。金の誘惑におぼれた獣たちの運命は…。

    相変わらずテンポの良い描写でスイスイ読まされる。サウナ従業員の描写は作者本人の職歴によれば実体験が生きているのだろう。ただ全体の構成はどこかで読んだことのあるようで、オリジナリティは感じられなかった。
    (C)

  • 曽根圭介2冊目。1冊目を読んだ時にも感じたことだが、ミスリードがうまい!3人の物語が進行していくが、もう物語が後半なのに交わりそうで交わらないのに疑問を感じていた。最後の最後で理由が分かる。まさか時間軸がずれていたとは。やられたという感じ。
    最後の庄田美奈の最後は戦慄が走る。死んだはずの彼女、その理由が分かる。本当に最後の最後ですべてが繋がる。

  • 一見バラバラの物語が最後はみごとにまとまって気持ちいい。
    ラストがちょっとドタバタしているのが残念だっだけど
    ハラハラドキドキしながら楽しめました。
    タイトルが秀逸。

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著者プロフィール

1967年、静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。漫画喫茶の店長などを経て執筆活動を開始。2007年「鼻」で日本ホラー小説大賞短編賞、同年『沈底魚』で江戸川乱歩賞を受賞。09年「熱帯夜」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2011年『藁にもすがる獣たち』で第2回山田風太郎賞の最終候補作となる。トリックの効いた異色の作風で注目されている。

「2017年 『暗殺競売』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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