ラバー・ソウル

著者 :
  • 講談社
3.67
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  • (9)
本棚登録 : 767
感想 : 184
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  • Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177139

作品紹介・あらすじ

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。
偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしまえり)を座らせる。

感想・レビュー・書評

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  • 途中までストーカーの話で辛いなあと思いながら読んでいたが、最後まで読んで本当に良かった。切ないが、幸せとは人それぞれか、と感じざるを得ない。

  • 終始気持ち悪く…ビートルズ嫌いになりそうだし…でもきっと最後まで読んだら…と思って頑張って読んだ。

    真相は…受け入れ難い。

  • ある死亡事故をキッカケに、子供の頃の病気で人間とは思えない風貌の男性がストーカーになってしまう。警察からの聞き取りの体裁で視点がそれぞれ代わってお話が進みます。犯人は分かっていてクライム小説のような感じなのですが、どっかに引っ掛けがあるんだろうと読み進めました。結末は、ただ切なかったです。男性の生きてきた背景がものすごく残酷で、最後の文章が心に響きました。引っ掛け部分はちょっと意表を突かれましたけど、物語としては読み応えありました。

  • ビートルズのアルバム、『ラバー・ソウル』、それを絡めた殺人事件の顛末とは。
    あまりの切なさに最後の行で手を止めてしまった。
    一人の女性を狙うストーカー、そしてその周辺の人々。彼らの語りによって物語は進行していく。サスペンスの盛り上げ方は上手だし、展開も巧みでさすが、岡嶋二人の片割れといったところか。面白いが、下手に語るとネタバレになるのでこの辺で。『ラバー・ソウル』をかけながらどうぞ。

  • 半分読んで、疲れ全然面白くなく、断念した。

  • サイコパスな言動やトリックは面白い。が、ストーリーが冗長に感じた。

  • 洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。
    女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。
    偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里を座らせる。
    (アマゾンより引用)

    執事?お世話係さん?がステキ過ぎる

  • パッと見完全なストーカーもので、相当気持ち悪かったので、読み進めるのに時間がかかってしまいました が、最後まで読んで本当に良かったです。
    鈴木誠の語りパートと警察の聴取パートを両方読むと、自己正当化がものすごくて、ヤバい奴だという印象が増す一方、なんで警察相手にこんなに喋れるんだろうと違和感もありました。
    昔のストーカーが絡んできて上手いこと解決するのかと読んでいましたが、予想外すぎる結末でした。
    本当に怖いものは簡単には分からないとつくづく思いました。
    途中までと最後で本の印象がガラッと変わると聞いて読みましたが、本当にその通りでした。ずっと鬱々とした雰囲気だったのに、最後はガリレオシリーズの名作を思い出していました。

  • 私の大好きな本『Wonder』は、生まれつき顔面に異常がある5年生のオーガストが初めて学校に行き、心無い言葉やイジメを受け、傷つきながらも自分も周りも成長していく物語でした。
    こちらの『ラバー・ソウル』はオーガストと同じハンデを持った36歳の男性の話です。主人公の鈴木は、小学校で受けた周囲からの仕打ちで心を閉ざし、それ以来引きこもりの生活。両親からの愛情も受けられず、心を許し会話ができるのは使用人の金山だけ。そんな鈴木がある日出逢ったモデルの絵里に恋をした。そして次々と起こる事件。
    物語は事情聴取を受けているそれぞれの登場人物たちの主観と、鈴木の回想で進んでいきます。
    初めは鈴木本人が、自分がどれだけ周囲に受け入れられないか自覚していること、そして他の登場人物たちが鈴木を直視できないことに対する罪悪感のようなものが綴られるのですが、途中から鈴木の異常性が描かれてゆくのです。
    井上夢人さんはどんな着地点へ読者を導こうとしているのだろうか???と眉を顰めながらの読書でした。
    ‥‥思いもよらぬ着地点でした。もうここからは何も言えません。まさか、まさか、です。
    読み終わり、ため息がこぼれました。

  • ストーカーのおはなしで、こんな近くにストーカーがいたらほんとに怖いと思い読み進めた。
    最後にこんな展開になるなんて。。。
    おもしろすぎて一気読みでした。
    せつない。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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