最後に誉めるもの

著者 :
  • 講談社
3.08
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本棚登録 : 42
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062178273

作品紹介・あらすじ

母が逝って十七年。思い出は一つずつ色を増してゆく。「お父さんもあたしも若くて、一生懸命生きてた。一生懸命生きないと楽しくないからね。もう一回生きたいな、四人であの頃を」不意に現れた母とのとりとめのない会話。私の知らない記憶をあつめて、過去の時間がつくられる。母をめぐる二つの佳篇。

感想・レビュー・書評

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  • 母方の祖父、父方の祖母のことを思い出す。いくら用意しても、いや、用意できたいな。しない。
    そろそろうちの親も年だなと思い、あまり小説に集中できない。

  • 表題作「最後に誉めるもの」では川崎さんの率直な今が綴られている。CMディレクターとして第一線で活躍されていた川崎さんから「老い」と云う言葉を聞くのは複雑な思い。亡くなったお母さまとの対話が温かくて微笑ましい。「日記と周辺」では少し郷愁めいたものも感じられる。

  • 文芸誌「群像」に発表された二作品(タイトル作と『日記と周辺』)を収録。
    著者本人も作品所の中で述懐しているが、書くべき内容が極めて限定的で、いつも「両親の死」と「自分の老い」、そして「子供の頃の思い出」というように同じ話題の堂々巡りのようだ。

    極端な私小説作家と言われてもしょうがないのでは。もちろん、過去のCMディレクターとしての業績ゆえに、氏を評価、尊敬する人々がいるのは承知だけれど、、、

    嘘八百を書けば良いわけではないけれど、なぜ小説を書くのかいう根源的なところが問われる気がする。

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著者プロフィール

1948年生まれ。70年代からCMディレクターとして活躍し、一世を風靡する。『猫の水につかるカエル』で野間文芸新人賞候補。ほかに、『ムラカミのホームラン』『最後に誉めるもの』(ともに講談社)など。

「2017年 『あなたが子供だった頃、わたしはもう大人だった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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