星籠の海 上

著者 :
  • 講談社
3.53
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本棚登録 : 561
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062185899

作品紹介・あらすじ

瀬戸内海に浮かぶ島に流れ着くいくつもの死体。そして風光明媚な福山の鞆を舞台にした不可解な人間模様――。奇怪な事件に御手洗潔が挑む超巨編。

感想・レビュー・書評

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  • レビューは下巻です。m(._.)m

  • 福山市を舞台にした御手洗シリーズ。
    さすが福山市出身の作者。知っている街が出るので想像しながら読める。
    次々と海岸に上がる水死体の鍵はどうやら鞆に。
    薬物、宗教、村上水軍など歴史も絡めてあり原発も??
    下巻が楽しみ。
    予約しなければ。

  • いくら島田先生でも、これは広げる風呂敷でか過ぎる、って言うか風呂敷多すぎなんじゃないですかね?!(興奮)

    死体連続漂着事件。
    ある一組の男女の恋の末路。
    女の変死体を回収に来た、謎の新興宗教の団員達。
    いじめられっこの少年と、彼を見守る1人の男の交流。
    そして、かつて瀬戸内で名を馳せた村上水軍と、開国を決意した老中・阿部正弘にまつわる謎の兵器・「星籠」…。

    これらがどのように交錯し、どのような決着で魅せてくれるのか、ドキドキしながら下巻へ!



    瀬戸内海の小島に、死体が連続して漂着する奇妙な事件が発生する。調査を依頼された御手洗は、石岡とともに一路現場へと急行する。御手洗によって死体が投棄された地域が特定され、やがて事態は新興宗教の不穏な動きと、かつて瀬戸内を制した村上水軍の謎が絡み合っていく。

  • 上下巻の分厚さに思わず仰け反ってしまいそうな
    圧力を読む前は感じていたが、読み始めると意外に早い。

    それは本作がもともと映画脚本として考えられていたものを
    書籍化することになったという経緯によるもので
    他の作品に比べると明らかに背景描写・心理描写が少なく
    一部を除いて会話文と最低限に近い地の文で展開されており
    読ませるというよりはストーリーを見せるという内容になっている。
    それもこれも脚本として大筋があったものに肉付けする形で
    作られたからだろうと思う。

    内容としては、とにもかくにも
    御手洗が出ずっぱりなのは、純粋に嬉しい限り。

    電話でキレ気味に二言三言しゃべるだけという登場に慣らされた身としては
    最初から最後までずっといるというのは信じられないくらい。
    ただ、ファンサービスのつもりなのか
    石岡くんとのカップリングネタには閉口するばかり。

    続きは下巻にて。

  • 2013年10月刊。上下巻合わせて900ページ近くという厚さの、御手洗シリーズ長編ミステリ。
    舞台は1993年の夏後半。御手洗が石岡くんと一緒に横浜の馬車道に住んでいた頃の国内最後の事件。瀬戸内海の福山市が舞台です。
    面白かった、というよりも、読み終えた満足感に浸りました。
    御手洗と石岡くんの軽快なトークが今でも読めるのは、うれしい限り。

  • 御手洗シリーズ。

    瀬戸内海の島に次々に流れ着く身元不明の死体。
    調査依頼を受けた御手洗は、潮の流れから遺棄場所を突き止める。
    そこには新興宗教団体を装った犯罪組織があった。

    一方大学助教授の滝沢は、幕末の黒船来航時の貴重な資料に書かれた
    『星籠』という朱文字の謎を解こうとする。

    途中挿入される男女の物語
    信長の無敵の鉄甲船と村上水軍の関係
    有力な水軍・忽那
    など、上巻は謎だらけ。

    下巻に期待。

  • 久々の御手洗さん。
    2人別れてからかなと思いきや一緒の時代での事件。読んでいてわくわくしてこの部分がどう事件と繋がるのだろうとなっていました。

  • のっけから横浜での、石岡君と御手洗さんのコントのような会話で、当初からファンの私にとって懐かしい人に再会できたという喜びがMAXに。

    小坂井の生い立ちからの話はどうつながって行くかも分らなかったけれどこれはこれで一つの読みモノ。そのぐらいの面白さ、深さはありましたので満足。

    ただ、本 上下巻ともに余白が多く読みやすい・・・を通り越してもったいないという気持ちに。「これじゃあ、早く読み終わりすぎてしまう・・・」

  • 瀬戸内海の島に次々と流れ着く身元不明の死体。依頼をうけて調査に訪れた御手洗は、瀬戸内に大きな陰謀が広がりつつあるという…
    古代から栄えた「潮待ちの港」福山を舞台に、現在起こりつつある怪事件と歴史の謎に迫る。
    分厚いし村上水軍などの蘊蓄もちりばめられているが、意外と読みやすくてあっという間に読んでしまった。
    御手洗のパート以外にも様々なストーリーが配されていて、下巻でこれがどうつながってくるのか楽しみなところである。

  • 御手洗潔シリーズの現代ミステリでありながら、歴史ミステリでもある一作・質量ともにボリューム満点で楽しめました。
    とある島に次々流れ着く身元不明の死体、という事件から始まる物語は、どんどん広がりを見せて実に壮大な謎解きへ。途中に挿入された登場人物たちの物語も謎だらけで、上巻を読み終えた時点では、事件の形すら見えていない状態。頭の中は「?」でいっぱい。
    そして下巻からの展開はもう一気読み。ある女性がとった行動の意味、御手洗と敵との息詰まる攻防の決着、そして黒船に対抗できるほどの兵器「星籠」の正体、とにかく盛りだくさんな謎がどんどん解けて爽快な読み心地でした。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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